油圧・空圧機器のトラブルで、外観上は異常がないにもかかわらず「動作が遅い」「保持できない」「圧力が上がらない」といった症状が出る場合、その原因として非常に多いのが内部リークです。
この記事では、内部リークの意味、発生メカニズム、現場で現れる症状、点検・対策方法をわかりやすく解説します。
内部リークとは?
内部リークとは、
バルブやシリンダ内部で、高圧側から低圧側へ流体が漏れてしまう現象
を指します。
外部に油や空気が漏れないため、発見が遅れやすいのが特徴です。
内部リークが起きる主な箇所
- 方向切換弁(スプールとボディ間)
- 比例弁・サーボ弁
- チェック弁のシート部
- シリンダのピストンシール部
- ロック弁・バランス弁
内部リークが発生する原因
① 摩耗
長期使用により、摺動部のすきまが拡大。
② 異物混入
金属粉・ダストによりシール面が傷付く。
③ 油温上昇
粘度低下によりリーク量が増加。
④ 組立精度不良
芯ズレ・変形による当たり不良。
内部リークによる代表的な症状
- シリンダが保持できない
- 圧力が設定値まで上がらない
- 動作速度が遅い
- 油温が異常に上昇する
- ポンプが常時負荷状態
外部リークとの違い
| 項目 | 内部リーク | 外部リーク |
|---|---|---|
| 漏れ場所 | 機器内部 | 外部 |
| 発見 | 困難 | 容易 |
| 影響 | 性能低下 | 環境汚染 |
内部リークの簡易確認方法
- 圧力保持試験
- シリンダ停止時の自然降下確認
- 油温上昇速度の監視
- バルブ単体テスト
内部リークを防ぐための対策
- 作動油の清浄度管理
- フィルタの定期交換
- 油温管理
- 定期的な性能点検
内部リークと背圧の関係
内部リークが増えると戻り側流量が増え、背圧上昇を招く場合があります。
背圧はさらに動作不良を悪化させるため、両者はセットで確認が必要です。
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まとめ
内部リークは、見えないまま進行する油圧・空圧機器の劣化現象です。
- 性能低下の大きな原因
- 油温・速度低下が兆候
- 早期発見が寿命延長につながる
不調を感じたら、まず内部リークを疑いましょう。












