
台車(Cart/Trolley)は、工場・倉庫・オフィスなどで荷物を人の力で安全かつ効率的に運搬するための資材搬送機器です。
構造や素材、使用環境により多くの種類が存在し、現場の省力化・効率化に欠かせない設備です。
この記事では、台車の種類・構造・選び方・主要メーカーをわかりやすく解説します。
台車とは?(基礎知識)
台車とは、キャスター(車輪)を備えた荷物運搬用の移動台です。
工場や物流倉庫では、部品・製品・資材の搬送に用いられ、作業者の負担軽減や作業効率の向上に貢献します。
用途により形状・耐荷重・車輪構造などが異なり、搬送距離や荷物の形状に応じて最適な台車を選定することが重要です。
台車の主な構造
- 荷台:荷物を載せる部分。金属製・樹脂製・メッシュ構造などがある。
- ハンドル:押し引きや方向転換を行う取っ手部。折りたたみ式も多い。
- キャスター:固定キャスター+自在キャスターの組み合わせで構成。
- フレーム:台車全体を支える骨格。溶接またはボルト組立式。
- ブレーキ:安全性を確保するための車輪固定機構。
台車の種類
- 平台車:ハンドルがなく、荷台のみのシンプルなタイプ。搬送ライン内で多用。
- 折りたたみ台車:ハンドルを倒して省スペース収納可能。軽量で事務所・物流用途に人気。
- メッシュ台車:側面にメッシュ枠があり、荷崩れを防止。工場・倉庫向け。
- 二段/三段台車:棚付きで仕分け・ピッキング作業に便利。
- 静音台車:ゴム製キャスター採用で走行音を低減。夜間や病院などに適する。
- オフロード台車:大型タイヤで段差や屋外の不整地搬送に対応。
- リフト付き台車:荷台高さを昇降可能。重い荷物の積み下ろしに最適。
- 電動台車:モーター駆動で自動走行。重量物搬送や長距離搬送に対応。
台車の主な用途
- 工場内の部品・資材の搬送
- 物流倉庫でのピッキング作業
- オフィス・店舗での荷物移動
- イベントや展示会での搬入出
- 建設現場や屋外搬送(オフロードタイプ)
素材別の特徴
- スチール製:高耐荷重で堅牢。重量物の運搬に最適。
- アルミ製:軽量で持ち運びやすく、耐食性も高い。
- 樹脂製:軽量で静音性に優れる。クリーンルームや食品工場向け。
- ステンレス製:防錆性・衛生性が高く、医薬・食品用途に適する。
代表的なメーカーと特徴
花岡車輌(HANAOKA)
台車専門メーカーとして有名。業務用から特殊用途まで幅広くラインナップ。
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長谷川工業(Hasegawa)
アルミ製・折りたたみ式台車など軽量製品が中心。デザイン性も高い。
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トラスコ中山(TRUSCO)
工場・物流向けの汎用台車を多数展開。豊富なサイズ展開とコストパフォーマンスが魅力。
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ヨドノ(YODONO)
キャスター・台車の総合メーカー。オフロードや特殊台車にも対応。
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サカエ(SAKAE)
作業現場向けのピッキング台車・メッシュ台車などを多数展開。
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メーカー比較表
メーカー | 特徴 | 代表製品 | 用途 |
---|---|---|---|
花岡車輌 | 業務用台車の国内トップブランド | プレスタシリーズ | 物流・工場搬送 |
長谷川工業 | 軽量・折りたたみ台車に強い | アルミカートシリーズ | オフィス・店舗 |
トラスコ中山 | 定番・高コスパ | TPシリーズ | 一般工場・倉庫 |
ヨドノ | キャスター技術に優れ、特殊台車にも対応 | ライトメッシュカーシリーズ | 屋外・不整地 |
サカエ | メッシュ・ピッキング台車など現場向け | TPRシリーズ | 物流・組立現場 |
導入時のポイント
- 積載重量・使用環境(屋内/屋外)に応じた耐荷重を選定
- ハンドル形状(固定・折りたたみ)を用途に合わせて選ぶ
- キャスターの径・素材・回転性を確認
- 騒音対策が必要な環境では静音タイプを選ぶ
- 安全ブレーキ付きモデルの採用で事故防止
WEBでの購入・比較
台車は通販サイトでも豊富に取り扱われています。
Amazonで台車を探す
楽天市場で台車を探す
Yahoo!ショッピングで台車を探す
Q&A
Q. 耐荷重はどのくらいを選べばいい?
A. 工場・倉庫用途なら200〜300kgが一般的。重量物には500kg以上対応モデルを選びましょう。
Q. キャスターの素材はどう選ぶ?
A. 屋内ではゴム・ナイロン、屋外ではウレタン・空気入りタイヤが適しています。
Q. 静音台車のメリットは?
A. 振動・騒音を低減でき、夜間作業や医療・食品施設で重宝されます。