コードレス電動工具を選ぶ際に欠かせないのがバッテリーの規格と互換性です。
見た目が似ていても、メーカーや電圧が違えば使えないケースもあります。
本記事では、主要メーカーのバッテリー規格・互換性・選び方をわかりやすくまとめました。
電動工具用バッテリーの基本構造
電動工具のバッテリーは、主にリチウムイオン電池が採用されています。
高出力・軽量・長寿命で、現在の主流です。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 電圧(V) | モーター出力を決める。高いほどパワーが強い。 |
| 容量(Ah) | 使用可能時間を表す。大容量ほど長持ちする。 |
| セル数 | 内部の電池本数。10.8V=3セル、18V=5セルなど。 |
| 端子形状 | メーカーごとに異なる。互換性の鍵となる。 |
主要メーカー別のバッテリー規格
① マキタ(Makita)
- 電圧: 10.8V / 14.4V / 18V / 40Vmax
- 代表規格: LXTシリーズ(18V)、XGTシリーズ(40Vmax)
- 互換性: 10.8Vと12Vスライド式は互換あり。18Vと40Vは非互換。
- 特徴: 長年の定番で工具ラインナップが豊富。
② HiKOKI(旧日立工機)
- 電圧: 10.8V / 14.4V / 18V / 36V(マルチボルト)
- 代表規格: マルチボルトシリーズ(18V⇔36V自動切替)
- 互換性: 旧14.4Vとの互換性はなし。マルチボルト同士は共通。
- 特徴: 高出力で連続作業に強い。
③ ボッシュ(BOSCH)
- 電圧: 10.8V / 12V / 18V / 36V
- 互換性: 10.8Vと12Vは共通。18Vは専用ライン。
- 特徴: コンパクト設計でDIY向けモデルが充実。
④ リョービ/京セラ
- 電圧: 14.4V / 18V
- 互換性: 同電圧内で一部共通。古いリョービモデルは非対応。
- 特徴: 手頃な価格と扱いやすさが魅力。
⑤ パナソニック
- 電圧: 14.4V / 18V
- 代表規格: EZ9Lシリーズ
- 互換性: 同一シリーズ内で共通だが、14.4V⇔18Vは非対応。
電圧・容量の目安
| 電圧 | 用途 | 代表モデル例 |
|---|---|---|
| 10.8V〜12V | 軽作業・家庭DIY | マキタ CL107FD・HiKOKI FWH12DAL |
| 14.4V | 一般整備・中負荷作業 | 京セラ BD-1420L |
| 18V | 本格的な作業・現場使用 | マキタ TD173DRGX・HiKOKI WH18DDL2 |
| 36V/40Vmax | 高負荷・業務用 | マキタ TW001GRDX・HiKOKI WR36DF |
純正・互換バッテリーの違い
| 項目 | 純正バッテリー | 互換バッテリー |
|---|---|---|
| 安全性 | メーカー保証付きで安心 | 製品によって品質差がある |
| 価格 | 高価(1〜2万円程度) | 半額以下で購入可能 |
| 寿命 | 安定して長持ち | 劣化が早い場合も |
おすすめ: 頻繁に使う工具は純正、サブ用や簡易作業には互換バッテリーの併用が経済的です。
おすすめのバッテリー・充電器セット
- マキタ BL1860B(18V・6.0Ah) – 代表的な高容量モデル。
- HiKOKI BSL36A18(マルチボルト) – 18V⇔36V両対応。
- ボッシュ GBA18V 5.0Ah – 軽量かつ長時間駆動。
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まとめ
電動工具の性能はバッテリーによって大きく左右されます。
メーカーごとの規格・電圧・互換性を理解し、自分の作業スタイルに合ったシリーズを統一して揃えることで、長期的にコストを抑えながら快適に使い続けることができます。







