
多溝ベルト(リブドベルト)は、ベルトの内側に複数のV字状の溝(リブ)を備えた構造を持つベルトで、省スペースで大きな動力を効率的に伝達できるのが特徴です。
自動車の補機駆動をはじめ、産業機械や空調設備などで広く使用されています。
ここでは、多溝ベルトの基礎知識、種類、用途、主要メーカーや購入先について解説します。
多溝ベルト(リブドベルト)とは?(基礎知識)
多溝ベルトは、複数の細いVリブが並列に配置された構造を持ち、プーリーとの接触面積が広いため高い摩擦力と伝達効率を実現します。
1本で複数のプーリーを駆動できるため、省スペース設計や軽量化が可能です。自動車では「サーペンタインベルト」とも呼ばれます。
多溝ベルトの種類(規格)
- J型: 一般的な産業用途で広く使われる。
- K型: 自動車補機駆動で主流。
- L型: 家電や軽負荷機械に使用。
- M型: 小型機器や精密機器向け。
多溝ベルトの用途
- 自動車エンジンの補機駆動(オルタネーター、エアコンコンプレッサーなど)
- 工作機械や産業用モーター
- 空調設備(送風機、コンプレッサー)
- 家電製品(洗濯機、乾燥機など)
主要メーカーと特徴
三ツ星ベルト
国内大手。自動車用から産業用まで幅広く多溝ベルトを展開。公式サイトはこちら
バンドー化学(Bando)
自動車補機駆動用ベルトで高いシェアを持ち、産業用も幅広く供給。公式サイトはこちら
ゲイツ(Gates, 米国)
サーペンタインベルトの世界的メーカー。高耐久・高効率製品を展開。公式サイトはこちら
コンチネンタル(Continental, ドイツ)
自動車・産業用のゴムベルトで世界的シェアを持つ。多溝ベルトも幅広く展開。公式サイトはこちら
ブリヂストン
コンベヤベルトが中心だが、産業用多溝ベルトも一部展開。公式サイトはこちら
メーカー比較表
メーカー | 特徴 | 主な分野 |
---|---|---|
三ツ星ベルト | 自動車・産業用に幅広く展開 | 自動車・産業機械 |
バンドー化学 | 自動車補機駆動で高シェア | 自動車・FA機器 |
ゲイツ | サーペンタインベルトで世界的シェア | 自動車・産業機械 |
コンチネンタル | 欧州大手。自動車用で強い | 自動車・産業用 |
ブリヂストン | 国内大手。コンベヤ中心だが産業用も一部展開 | 産業用 |
WEBでの購入先
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Q&A
Q. 多溝ベルトとVベルトの違いは?
A. Vベルトは1本で1つのプーリーを駆動するのに対し、多溝ベルトは1本で複数のプーリーを駆動可能です。省スペース設計や効率性に優れる点が特徴です。
Q. 多溝ベルトの寿命はどのくらい?
A. 自動車用途では走行10万km前後、産業用では数千時間が目安とされます。定期点検と早めの交換が推奨されます。