電動工具は正しいメンテナンスを行うことで、性能を長く維持し、安全に使用し続けることができます。
特にモーターやバッテリーを使用する電動工具は、定期的な清掃と点検が欠かせません。
本記事では、電動工具のメンテナンス方法をパーツ別にわかりやすく解説します。
メンテナンスの重要性
電動工具を使い続けると、内部にホコリや切粉が溜まり、モーターやスイッチ部分に負担がかかります。
放置すると故障や発火の原因にもなります。
定期的なメンテナンスを行うことで、寿命の延長・安全性の向上・作業精度の維持が期待できます。
メンテナンスの基本周期(目安)
- 毎使用後:外観・刃・吸気口の清掃
- 1〜3か月ごと:カーボンブラシ・スイッチ点検
- 半年〜1年ごと:内部清掃・グリス交換(専門業者推奨)
カーボンブラシの点検・交換
モーター式電動工具の多くに使われる「カーボンブラシ」は、モーターの回転を支える消耗部品です。
摩耗が進むと火花が大きくなり、出力低下や故障につながります。
交換のサイン
- モーターの音が不安定になる
- 火花が多くなる
- 出力が弱く感じる
交換手順(一般的な例)
- 電源を抜き、カバーを開ける。
- 古いブラシを引き抜き、新しいものを同じ方向に取り付ける。
- ブラシのバネを正しく戻す。
- カバーを閉じ、試運転で確認。
交換時期: 100〜200時間使用が目安。メーカー純正品を使用しましょう。
バッテリーの管理と保管方法
コードレス電動工具の性能を左右するのがバッテリーです。
使用頻度や保管状態によって寿命が大きく変わります。
長持ちさせるポイント
- 過放電を避ける: 使い切る前に充電する。
- 満充電のまま放置しない: 長期保管は50%程度で。
- 高温多湿を避ける: 夏場の車内や直射日光下はNG。
- 使用後は冷ましてから充電: 発熱中の充電は劣化の原因。
バッテリー保管の適温
推奨温度は10〜30℃程度。気温差の大きい環境ではケースに入れて保護しましょう。
刃物・アタッチメントの手入れ
丸ノコ刃・ジグソー刃・グラインダー砥石などの消耗品は、切れ味が落ちると発熱・焼け・破損のリスクが高まります。
- 使用後は削りカスやヤニをブラシで除去。
- サビ防止に潤滑スプレーを軽く吹き付ける。
- 摩耗・変形が見られたら早めに交換。
清掃と保管のポイント
- エアダスターで通気口を清掃: モーター冷却効率を維持。
- ケーブルの折れ曲がり注意: 収納時はゆるく巻く。
- 防錆対策: 金属部に薄く油を塗布。
- ケース保管: ホコリ・湿気から守る。
メンテナンスに便利なアイテム
- エアダスター – ホコリ除去に最適。
- KURE 5-56 – 錆防止と可動部潤滑に。
- カーボンブラシ交換キット – モーターの延命に。
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まとめ
電動工具は使いっぱなしにせず、定期的な清掃と点検を行うことで長く快適に使えます。
特にカーボンブラシやバッテリーの管理を意識し、工具に合った正しいメンテナンスを習慣化しましょう。







