コイルタイプインサートの比較。メーカー・商品、全6種を解説

コイルタイプインサートと聞いて、どのようなモノを思い浮かべるでしょうか。

普段使用する際には、一般名称であるコイルタイプインサートやコイルスレッドインサート、コイルインサート、インサートコイルとはあまり呼ばれておらず、ヘリサートやタングレスインサート、スプリューなどとメーカーの商品名を呼んでいることの方が多いかと思います。

本ページでは、コイルタイプインサート（コイルスレッドインサート／コイルインサート／インサートコイル）の商品・製品や製造メーカーをご紹介します。

コイルタイプインサートとは

コイルタイプインサートとは、バネのようにコイル状に巻かれた形状のインサートで、コイルスレッドインサートやコイルインサート、インサートコイルとも呼ばれています。

強度が弱い母材である、樹脂やアルミなどの部品加工時に用いられ、下穴やコイルタイプインサート用のタップに挿入することで強度がある雌ねじを形成します。

また、挿入時には、下部に付いているタングを掴んで挿入し、挿入が完了するとタングを折りこみます。

材質はほとんどのメーカーでSUS304が採用されており、機械部品や設備部品など、いろいろな加工部品に使用されています。

コイルタイプインサートは、いろいろなメーカーが製造しており、各メーカーで商品名が異なります。

使用するユーザーによっては、商品名を一般名称のように読んでいる方が多くいるため、混同してしまうことがあります。

主なコイルタイプインサートの製造メーカー・商品は下記の5つとなります。※この項目ではタング付きのコイルタイプインサートのみをご紹介します。

E-サートとは、株式会社インサートが製造・販売を行っているコイルタイプのインサートです。

E-サートは、もともと株式会社ツガミと米国Refac社とのライセンス契約によりヘリサートの商標にて製造・販売が行われていましたが、ライセンス契約期間満了に伴い、E-サートの商標にて製造・販売されるようになりました。

株式会社三友精機、オーエスジー株式会社、サンコーインダストリー株式会社、杉本商事株式会社、株式会社ファスナー工販、中島工機株式会社、オーバック株式会社、株式会社幸伸の8社が代理店としてE-サートを販売しています。

スプリューとは、日本スプリュー株式会社が製造販売を行うコイルタイプのインサートです。

日本スプリュー株式会社は、コイル・スレッドインサートのトータル専業メーカーとして製造・販売を行い、機械要素部品に幅広く使用されています。

コルスレッドRとは、株式会社アドバネクス及び、アポロ株式会社が製造・販売するコイルタイプのインサートです。

タングレスインサートでお馴染みのアドバネクスですが、アポロを通じてコルスレッドRという商品名でコイルタイプインサートを取り扱っています。

ヘリコイルとは、ポップリベット・ファスナー株式会社が製造・販売を行うコイルタイプのインサートです。

ポップリベット・ファスナー社は、リベットのメーカーで、リベット用工具のスタンレーブラックアンドデッカーの子会社でもあります。

リコイル・インサートとは、オーストラリアで製造されているコイルタイプのインサートで、日本国内では、池田金属工業株式会社が販売代理店をしています。

世界中で使用されており、GM （ゼネラルモータース）やフォード、クライスラーなどの自動車メーカーでも採用されているようです。

コイルタイプインサート（コイルスレッドインサート）の中には、タングがないタングレスタイプのインサートがあります。

タングがないため、挿入後にタングを折り込む作業が不要となるため、作業効率が良くなります。

この項目では、タングレスタイプのインサート製造メーカー・商品を紹介します。

タングレス・インサートとは、株式会社アドバネクスが製造・販売を行うタングレスタイプのインサートです。

「タングレス・インサート」「タングレス」「TANGLESS」は、株式会社アドバネクスの商標または登録商標となります。

そのため、それらの名称が用いられている商品は全て株式会社アドバネクスの製品と言えます。

いかがでしたでしょうか。たくさんのメーカーがコイルタイプのインサートを製造・販売しています。

本サイトが調べた中には上記6社が製造メーカーであり、その他にインターネット上で出てくる同じ名称（商標）の商品は、その代理店か販売会社になるかと思います。

もし、上記以外に製造メーカーがあれば是非お知らせください！