
ラック・棚(Rack/Shelf)は、工場・倉庫・オフィスなどで荷物や部品を効率的に保管・整理するための収納設備です。
保管効率の向上、在庫管理の容易化、安全な作業環境の実現に欠かせない設備です。
この記事では、ラックの種類・構造・選び方・主要メーカーをわかりやすく紹介します。
ラック・棚とは?(基礎知識)
ラック(棚)とは、部品・製品・資材などを保管するための多段構造の収納設備です。
限られたスペースを有効活用し、在庫や工具を安全かつ効率的に整理できます。
工場・物流倉庫では、荷姿や重量に合わせた専用ラックの導入が進んでいます。
ラックの主な種類
- 軽量ラック:1段あたりの耐荷重が100〜200kg程度。部品や備品の収納に最適。
- 中量ラック:耐荷重200〜500kg。工場や倉庫で最も一般的に使用。
- 重量ラック:1段あたり500kg以上の重量物対応。パレットや大型部品の保管に使用。
- パレットラック:フォークリフトでパレットごと収納できる高積みラック。
- 移動ラック(モービングラック):レール上を移動させることで省スペース化を実現。
- 流動ラック(フローラック):ローラーを利用し、先入れ先出しの自動搬送を実現。
- 棚付きワゴン:移動可能な小型ラック。ピッキングや仕分けに便利。
ラックの構造と部材
- 支柱:棚全体を支える縦フレーム。ボルト式またはボルトレス構造。
- ビーム:棚板を支える横梁。組立・高さ調整が可能。
- 棚板:スチール製・メッシュ製・木製など、荷物に応じた仕様。
- 補強材:背面や側面のクロスバー。耐震・強度向上に寄与。
- アジャスター:床の傾きに対応し、安定性を確保。
ラックの主な用途
- 部品・材料・仕掛品の保管
- 完成品・製品の一時置き
- 治具や工具の整頓・管理
- 出荷前後のピッキング作業補助
- オフィス・店舗での備品収納
素材別の特徴
- スチール製:高耐久で汎用性が高い。最も一般的な素材。
- アルミ製:軽量で耐腐食性が高く、クリーンルーム向け。
- ステンレス製:衛生性・防錆性が高く、食品・医薬用途に最適。
- 樹脂製:軽量で取り扱いやすく、小型ラックや可搬型に採用。
ラックの選び方
- 収納する荷物の重量とサイズに適した耐荷重を選定
- 保管スペースの高さ・幅を考慮した段数設定
- 地震対策・耐震補強が必要な場合は背面補強付きタイプを選択
- 頻繁に出し入れする場合は移動式ラックが便利
- 安全基準(JIS Z0620など)に適合した製品を選ぶ
代表的なメーカーと特徴
サカエ(SAKAE)
作業現場向けラック・作業台の大手メーカー。
軽量〜重量ラックまで幅広くラインナップ。
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トラスコ中山(TRUSCO)
スチール製ラックの定番ブランド。
ボルトレス構造で組立が容易。コスパにも優れる。
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アイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA)
中軽量向けのメタルラック・樹脂棚を展開。
家庭・オフィス用から業務用まで幅広く対応。
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エレクター(Erecta)
業務用ワイヤーシェルフの代表格。医療・食品・研究施設でも採用。
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メーカー比較表
メーカー | 特徴 | 代表製品 | 用途 |
---|---|---|---|
サカエ | 業務用スチールラックの定番 | SLRシリーズ | 工場・倉庫全般 |
トラスコ中山 | ボルトレス構造・高コスパ | BLシリーズ | 一般工場 |
アイリスオーヤマ | 中軽量向け、組立簡単 | メタルラック | 倉庫・事務所 |
エレクター | 医療・食品・研究用途に強い | ワイヤーシェルフ | 衛生環境 |
WEBでの購入・比較
ラック・棚は通販サイトでもサイズ・段数・耐荷重別に豊富に取り扱われています。
Amazonでラック・棚を探す
楽天市場でラック・棚を探す
Yahoo!ショッピングでラック・棚を探す
Q&A
Q. ボルトレスラックとボルト式ラックの違いは?
A. ボルトレスは工具不要で組立が簡単、ボルト式は強度と安定性に優れます。
Q. 耐荷重はどの程度必要?
A. 部品・箱物収納なら1段200kg前後、重量物保管には500kg以上を目安に選びましょう。
Q. 地震対策にはどんなオプションがある?
A. 背面クロスバー、アンカープレート、連結金具などで転倒防止対策が可能です。