エアツールの性能を最大限に発揮するためには、ホースとカプラーの選定が非常に重要です。
エア漏れや圧力損失があるとトルクや回転数が低下し、作業効率に大きく影響します。
本記事では、エアホース・カプラーの種類、流量の考え方、選び方のポイントをわかりやすく解説します。
エアホースとカプラーの役割
- エアホース: コンプレッサから圧縮空気をツールへ供給する管。
- カプラー: ホースやツールをワンタッチで着脱する接続金具。
ホース径やカプラーの流量が小さいと、エアツールの力が十分に発揮されません。
特にエアインパクトレンチやグラインダーでは流量が重要です。
エアホースの種類
| 種類 | 特徴 | 適した用途 |
|---|---|---|
| ウレタンホース | 軽量・柔軟で取り回しが良い。 | 一般整備・DIY |
| ナイロンホース | 耐圧性が高く、長距離配管に適する。 | 固定配管・ライン供給 |
| ゴムホース | 耐久性が高く、油や摩耗に強い。 | 工場設備・重整備 |
| スパイラルホース | 巻き取り式で狭所作業に便利。 | 車内・組立ライン |
内径と流量の関係
ホース内径が細いと空気流量が減り、エアツールの出力が低下します。
代表的な対応関係は次の通りです。
| ホース内径 | 適用ツール | 目安流量(L/min) |
|---|---|---|
| φ4mm | エアブラシ・小型工具 | 〜100 |
| φ6.5mm | エアラチェット・軽作業 | 〜200 |
| φ8.0mm | インパクトレンチ・グラインダー | 〜400 |
| φ10mm以上 | 大型ツール・同時使用 | 400以上 |
基本ルール:「大きなトルクの工具ほど太いホース」が必要です。
カプラーの種類と選び方
① 代表的なカプラー形状
| 種類 | 特徴 | 適用例 |
|---|---|---|
| 常圧用(一般タイプ) | 0.7MPa以下で使用。最も普及。 | 整備・DIY全般 |
| 高圧用 | 1.3MPa程度まで対応。建築用工具など。 | 高圧釘打機・建設現場 |
| ワンタッチタイプ | 引くだけで脱着できる便利タイプ。 | 日常整備・交換作業 |
② カプラーの流量サイズ
- 「プラグ(♂)」と「ソケット(♀)」のペアで構成。
- 代表的な流量サイズは以下の通り。
| 呼称 | 内径サイズ | 主な用途 |
|---|---|---|
| 小流量タイプ | φ4〜5mm | エアブラシ・計測機器 |
| 中流量タイプ | φ6〜7mm | 整備用ラチェット・軽作業 |
| 大流量タイプ | φ8〜10mm | インパクトレンチ・研磨機 |
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エア漏れを防ぐコツ
- シールテープを正しく巻く: ネジ部に2〜3周巻く。
- カプラーの摩耗確認: 長期使用で摩耗するとエア漏れ発生。
- ホースの劣化: 折れ・ヒビ割れは早めに交換。
- ワンタッチ装着の確認: カチッと音がするまで押し込む。
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まとめ
エアツールの性能を十分に発揮するには、ホース径・カプラーサイズ・流量のバランスが大切です。
用途に合わせた組み合わせを選び、定期的な点検でエア漏れを防止しましょう。
正しい配管設計が、安全で効率的な作業の第一歩です。







