トルクレンチの使い方と選び方|精密締付けの基本と管理方法

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ボルトやナットの締め付けを正確に行うために欠かせないのがトルクレンチです。

整備・組立・DIYなど、幅広い分野で使われており、適正トルクで締めることで部品の破損や緩みを防ぎます。

本記事では、トルクレンチの仕組み・種類・使い方・校正のポイントをわかりやすく解説します。



トルクレンチとは?

トルクレンチは、ボルト・ナットを指定された力(トルク)で締め付けるための工具です。

主に自動車整備・機械組立・建設・設備メンテナンスなどで使用されます。

トルクを管理することで、締めすぎによるネジ破損や、緩みによる事故を防止します。

トルクの単位

一般的には「N·m(ニュートンメートル)」で表されます。

1N·mは1メートルの距離で1ニュートンの力をかけた状態を意味します。

トルクレンチの種類

種類 特徴 用途
プレセット型 設定トルクで「カチッ」と音が鳴る。最も一般的。 自動車・機械整備
ダイヤル型 メーターで数値を確認できる。高精度測定向け。 研究・検査現場
デジタル型 トルク値を液晶表示。記録機能付きモデルも。 品質管理・組立ライン
ビーム型 シンプル構造で安価。アナログ目視で確認。 DIY・簡易測定

選び方のポイント

① トルク範囲を確認する

  • 軽自動車・小ネジ類:5〜30N·m
  • 普通車・中型ボルト:30〜150N·m
  • 大型ボルト・機械設備:150〜500N·m

トルクレンチは「最大値の60〜80%」の範囲で使うと精度が安定します。

② 差込角(sqサイズ)を選ぶ

  • 1/4インチ(6.35mm)…小ねじ・精密作業用
  • 3/8インチ(9.5mm)…一般整備用(DIY含む)
  • 1/2インチ(12.7mm)…自動車・設備整備用
  • 3/4インチ以上…大型ボルト・重機用

③ トルク設定方式を選ぶ

一般的には「プレセット型」が使いやすくおすすめです。

高精度を求める場合は「デジタル型」、コスト重視なら「ビーム型」も候補になります。



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使い方の基本

  1. 締め付けたいトルク値をダイヤルやデジタルで設定。
  2. レンチをボルトにセットし、ゆっくり力を加える。
  3. 「カチッ」と音が鳴ったらトルク到達の合図。
  4. 必要に応じてトルク管理表に記録する。

使用時の注意点

  • カチッ音以降は締めすぎない: トルクオーバーの原因。
  • 逆回転に使わない: 故障や目盛りずれの原因。
  • 使用後は最小トルクに戻す: バネのヘタリ防止。

校正と保管

  • 1年または5,000回使用を目安に校正を推奨。
  • 衝撃・落下に注意。ケースで保管。
  • 定期的にテストベンチで精度確認を行う。

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まとめ

トルクレンチは「締め付けの正確さ」を守るための必須工具です。用途に応じたトルク範囲と差込角を選び、定期的な校正と保管を行うことで、長く高精度な締め付け作業を続けられます。

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