モノづくり・整備・DIYなど、正確な寸法や状態を確認するために欠かせないのが測定工具です。
ノギス・マイクロメータ・トルクレンチ・マルチメーターなど、多種多様なツールがありますが、どれも「精度を維持する正しい使い方と管理」が重要です。
本記事では、測定工具全般の基本知識、校正・管理の考え方をまとめて紹介します。
測定工具の分類
測定工具は、大きく「寸法測定」「電気測定」「環境測定」に分類されます。
| 分類 | 代表的な工具 | 主な用途 |
|---|---|---|
| 寸法測定 | ノギス・マイクロメータ・ゲージ類 | 部品寸法・厚み・径の測定 |
| 電気測定 | マルチメーター・クランプメーター | 電圧・電流・抵抗の測定 |
| 環境測定 | 温度計・振動計・騒音計 | 温度・騒音・振動の確認 |
測定精度と許容誤差
測定工具にはそれぞれ「最小読取値」「精度」「許容誤差」が定められています。
代表的な例
- ノギス: ±0.02mm(デジタルタイプ)
- マイクロメータ: ±0.001〜0.01mm
- トルクレンチ: ±3〜5%(フルスケール)
- マルチメーター: ±(0.5〜1.0%)
測定値が要求精度の1/10以下になるように工具を選定するのが理想とされています。
測定誤差を防ぐ使い方
① 温度の影響を考慮する
金属製工具は温度によって膨張・収縮します。標準温度(20℃)付近での測定が基本です。
② 工具を清潔に保つ
測定面の汚れや油分は誤差の原因になります。使用前後は柔らかい布で軽く拭き取るようにしましょう。
③ 適切な測定圧で測る
強く押し付けると変形や誤差が生じます。マイクロメータやトルクレンチには「ラチェット機構」など一定力で測る工夫がされています。
校正と点検の基礎
測定工具の信頼性を維持するためには、定期的な校正が欠かせません。
① 校正周期の目安
- ノギス・マイクロメータ:6か月〜1年に1回
- トルクレンチ:6か月ごと(使用頻度により短縮)
- 電気計測器・温度計:1年に1回
② 校正方法
- ゲージブロックや標準器で比較測定。
- メーカーまたは校正機関に依頼。
- 簡易点検用の基準部品を社内で用意しておくのも有効。
③ 校正記録の管理
校正日・結果・次回予定日を台帳で管理します。測定値に不具合が出た場合は、その期間の製品検査データを再確認する必要があります。
保管と取り扱い
- 直射日光や高温多湿を避ける。
- 専用ケースで保管し、衝撃を防止。
- 長期間使用しない場合は軽く防錆油を塗布。
代表的な測定工具一覧(参考リンク)
- トルクレンチの使い方と選び方|精密締付けの基本と管理方法
- ノギスの使い方と選び方|デジタル・ダイヤル・バーノギスの違い
- マイクロメータの基礎と使い方|外側・内側・深さ測定のコツ
- 電気テスター・マルチメーターの使い方|電圧・抵抗・導通を測る
- クランプメーターの基礎と選び方|電流測定の安全な方法
- 温度計・赤外線サーモメーターの基礎|非接触で測る安全管理
- 振動計・騒音計の基礎と用途|機械異常・環境測定の基本
関連記事(まとめ)
まとめ
測定工具は「正確な数値を信頼できる状態で維持すること」が最も大切です。
正しい取り扱い・定期校正・丁寧な保管を徹底することで、長期間安定した品質管理・設備診断が可能になります。
適切なツール選定と運用を行い、現場の精度と信頼性を高めましょう。












