卓上グラインダーは、机や作業台に固定して使用する電動研削機で、金属工具の刃研ぎや部品のバリ取り、サビ落としなどに最適です。
工場や整備現場だけでなく、DIYでも活躍する定番ツールです。
この記事では、卓上グラインダーの基本構造、使い方、選び方を詳しく解説します。
卓上グラインダーとは?
卓上グラインダーは、両側に砥石が取り付けられた固定式のグラインダーです。
小型のモーターで左右の砥石を回転させ、工具の刃を研いだり、金属部品を整形・磨いたりします。
主な用途
- 刃物・ドリル・バイトの研磨
- 金属部品のバリ取り・サビ落とし
- 溶接後の仕上げ研磨
- ワイヤーブラシでの清掃・仕上げ
構造と仕組み
- モーター:左右の砥石を回転させる駆動部
- 砥石:用途に応じて粗目/細目を選択
- ワークレスト:研磨対象を安定して当てる台
- スパークガード:火花や破片を防ぐ安全部品
- シールド:作業者を保護する透明カバー
砥石の種類と選び方
卓上グラインダーでは、用途に合わせて砥石を使い分けます。
| 砥石の種類 | 特徴 | 用途 |
|---|---|---|
| 一般砥石(A) | 標準的な研削力。コスパが良い。 | 鉄・鋼材のバリ取り・荒研ぎ |
| ホワイト砥石(WA) | 発熱が少なく焼けにくい。 | 刃物・ドリルの研磨 |
| グリーン砥石(GC) | 非鉄金属・超硬合金にも対応。 | アルミ・真鍮・超硬工具 |
| ブラシホイール | 金属線ブラシ。サビ落としに最適。 | 清掃・表面仕上げ |
卓上グラインダーの使い方
① 設置
安定した作業台に固定し、揺れないように設置します。
防振マットを敷くと安全性と静音性が向上します。
② 研磨作業の基本
- スイッチを入れて回転が安定するまで待つ。
- ワークを軽く砥石に当て、一定角度で動かす。
- 熱を持ったら冷却液や水で冷やす。
③ 安全ポイント
- シールド・スパークガードを正しく装着。
- 研磨中は保護メガネ・手袋を着用。
- 砥石に横方向の力をかけない。
- ひびの入った砥石は使用禁止。
選び方のポイント
| 項目 | ポイント | おすすめ用途 |
|---|---|---|
| 砥石径 | 150mmが標準。大型は研削力が高い。 | 家庭用:100mm/工場用:200mm以上 |
| モーター出力 | 100〜400Wで用途に応じて選定。 | バリ取り・刃研ぎ |
| 回転数 | 3000rpm以上が一般的。可変速式もあり。 | 金属・工具研磨 |
| 安全装備 | スパークガード・ワークレスト付きが安心。 | 全作業者 |
おすすめの卓上グラインダー
| 製品名 | 特徴 | 購入リンク |
|---|---|---|
| マキタ GB602 | 150mm両頭タイプ。静音設計で研削力も高い。 | Amazon| 楽天 |
| リョービ TG-151 | DIYユーザーに人気の定番モデル。軽量で扱いやすい。 | Amazon| 楽天 |
| トラスコ中山 TGB-150A | 工場向けの高耐久タイプ。メンテナンスも容易。 | Amazon| 楽天 |
メンテナンスのポイント
- 砥石径が小さくなったら早めに交換。
- 定期的にワークレスト間隔を調整(3mm以内推奨)。
- ベアリング部の異音が出たらグリスアップ。
- 作業後は砥石の粉を除去し、カバーを清掃。
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まとめ
卓上グラインダーは、工具の研磨やバリ取りなど、精度を求める加工に欠かせない機械です。
砥石の種類を使い分けることで、金属から非鉄金属まで幅広く対応できます。
安全対策と定期メンテナンスを徹底し、安定した研磨環境を整えましょう。












