エンコーダとは?種類・仕組み・モータ制御での役割をわかりやすく解説

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エンコーダ(Encoder)は、モーターや回転軸の位置・速度を検出するセンサーです。

FA装置・ロボット・加工機・搬送装置などあらゆる産業機械に使われる重要なフィードバック要素で、サーボモータには必ず搭載されています。

この記事では、エンコーダの種類、仕組み、信号形式、モータ制御での役割をわかりやすく解説します。



エンコーダとは?

エンコーダは、回転軸の状態を電気信号に変換するセンサーで、以下の値を取得できます。

  • 位置(角度)
  • 速度(回転数)
  • 回転方向

取得した信号は、サーボドライバやPLCに入力され、モータ制御に利用されます。

エンコーダの仕組み

エンコーダは、内部の円盤や磁気パターンを読み取り、それを電気信号に変換します。

代表的な方式:

① 光学式エンコーダ

透明・不透明パターンをLEDで読み取る。

  • 高精度
  • サーボモータに多用
  • 汚れに弱い

② 磁気式エンコーダ

磁気パターンをセンサーで検出。

  • 耐環境性が高い
  • 中精度用途

③ 電磁式(インダクティブ)

電磁結合で位置を検出。

  • 耐振動・長寿命
  • 最新のサーボ機器で増加

エンコーダの種類

① インクリメンタルエンコーダ

一定間隔でパルスを出力する方式。

特徴:

  • 安価で汎用
  • 速度・相対位置に使用
  • 電源OFFで原点情報が消える

② アブソリュートエンコーダ

各角度に固有の値を持つ方式。

特徴:

  • 電源を切っても位置データ保持
  • ロボット・サーボ制御に必須
  • 高精度・高価

信号形式(A相/B相/Z相など)

インクリメンタル方式では以下の信号を出力します。

  • A相・B相:回転方向と速度を取得
  • Z相:原点パルス

アブソリュート方式では、

  • SSI
  • BiSS
  • EnDat

などのデジタルプロトコルが主流。



エンコーダが果たす役割(モータ制御)

① フィードバック制御の中核

モーターの現在位置を検出し、サーボドライバがズレを補正する。

② 速度制御

パルス間隔から速度を算出し、一定速度を維持。

③ ロボットの精密制御

アブソリュート値により、停止後も正しい位置を保持。

④ 搬送装置の同期運転

複数軸の同期に必要不可欠。

よくあるトラブル

  • パルス抜け → 汚れ・断線・ノイズ
  • ゼロ点ずれ → 原点割り出し不良
  • ドライバアラーム → 信号レベル異常・ケーブル損傷

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まとめ

エンコーダは、モーターの位置・速度を計測する重要なセンサーです。

  • 光学式・磁気式・電磁式がある
  • インクリメンタルとアブソリュートに分類
  • モータ制御・同期運転・ロボット制御に必須
  • 信号形式(A/B/Z相・SSIなど)を理解すると選定が簡単

信頼性の高いエンコーダ選定は、装置の精度と安定性を左右します。



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