油圧回路では「主圧」だけでなく、サポート圧(補助圧)の考え方が重要になります。
サポート圧が不適切だと、バルブが正常に動作せず、誤作動や不安定な制御の原因となります。
この記事では、油圧におけるサポート圧の意味、必要な理由、代表的な使用例、設定時の注意点をわかりやすく解説します。
サポート圧とは?
サポート圧とは、
油圧回路において、主回路とは別にバルブや制御要素を安定動作させるために供給される補助的な圧力
を指します。
「パイロット圧」「補助圧」と呼ばれることもあります。
なぜサポート圧が必要なのか?
- バルブを確実に切換えるため
- 負荷変動の影響を受けにくくするため
- 低圧・無負荷時でも制御を成立させるため
主圧だけに依存すると、条件によって動作が不安定になります。
サポート圧が使われる代表的な例
① パイロット操作弁
小さな操作力で大流量を制御するため、安定したパイロット圧が必要。
② サーボバルブ・比例弁
高精度制御には一定の供給圧が必須。
③ ブレーキ解放回路
ブレーキ解除専用の補助圧として使用。
④ 切換弁の補助駆動
主圧低下時でも切換動作を確保。
サポート圧が不足すると起きるトラブル
- バルブが切り替わらない
- 切換遅れ・チャタリング
- 制御のばらつき
- 誤作動・安全停止
サポート圧の設定目安
サポート圧は、一般的に次のように設定されます。
- 主圧より低く、安定した一定圧
- 多くの回路で 0.3~1.0 MPa 程度
- バルブ仕様書の最小パイロット圧を必ず確認
サポート圧回路設計の注意点
① 専用レギュレータの使用
主圧変動の影響を遮断。
② フィルタ管理
微小異物でも作動不良の原因。
③ 漏れ対策
内部リークで圧力不足になりやすい。
④ 圧力監視
圧力スイッチで異常検知。
主圧との違い
| 項目 | 主圧 | サポート圧 |
|---|---|---|
| 目的 | 仕事をする圧力 | 制御を支える圧力 |
| 圧力レベル | 高い | 比較的低い |
| 安定性 | 負荷影響あり | 一定が重要 |
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まとめ
サポート圧は、油圧制御の安定性を支える縁の下の力持ちです。
- バルブ動作を確実にする補助圧
- 主圧変動の影響を遮断できる
- 適正設定が誤作動防止の鍵
制御不安定時は、まずサポート圧の状態を確認しましょう。












