空圧回路の設計やトラブル対応で必ず登場するのが流量係数Cvです。
Cvの選定を誤ると、シリンダが遅い・圧力が立ち上がらない・バルブがボトルネックになるといった問題が発生します。
この記事では、Cvの意味、なぜ重要なのか、空圧機器での考え方、選定時の注意点をわかりやすく解説します。
流量係数Cvとは?
流量係数Cvとは、
バルブや機器が、どれだけ流体を流せるかを表す指標
です。
もともとは液体(水)を基準に定義された指標ですが、空圧・油圧のバルブ選定にも広く使用されています。
Cvの基本的な定義
Cvは次の条件で定義されます。
- 水(20℃)
- 圧力差:1 psi
- 流量:1 USガロン/分
この条件を満たすときの流量能力をCv = 1と定義します。
なぜ空圧回路でCvが重要なのか?
空圧では、流量不足がそのまま動作遅れにつながります。
- シリンダの立ち上がりが遅い
- 応答性が悪い
- 圧力が途中で落ちる
- タクトタイムが伸びる
これらの原因が、バルブCv不足であるケースは非常に多いです。
Cvが小さいとどうなる?
- 流量制限がかかる
- シリンダ速度が出ない
- 圧力降下が大きくなる
- エネルギーロスが増える
Cvが大きければ良いのか?
一見すると「Cvは大きいほど良い」と思われがちですが、過剰なCvにも注意が必要です。
- 微調整がしにくい
- 急激な動作で衝撃が大きい
- 装置が不安定になる
適正なCv選定が重要です。
空圧バルブ選定時のCvの考え方
① シリンダ必要流量を把握
- シリンダ径
- ストローク
- 必要速度
② 使用圧力を確認
供給圧力・最低使用圧力。
③ 余裕を持ったCvを選定
計算値の1.5〜2倍程度が目安。
Cvと流量係数(C)の違い
メーカーによっては、CvではなくC値(ISO規格)を使用する場合があります。
- Cv:米国系規格
- C:ISO規格(空圧用)
両者は換算可能ですが、混同しないよう注意が必要です。
圧力降下との関係
Cvが小さいほど、同じ流量でも圧力降下は大きくなります。
- Cv不足 → 圧力降下増大
- 圧力不足 → 動作不良
よくあるトラブル事例
- 配管径は十分だがバルブが小さい
- 省スペース優先でCv不足
- 既設装置の増速改造で流量不足
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まとめ
流量係数Cvは、空圧回路の性能を左右する重要な指標です。
- バルブがどれだけ流せるかの能力指数
- Cv不足は速度低下の原因
- 過不足ないCv選定が安定動作の鍵
空圧トラブル時は、まずCvを確認しましょう。












