近接センサーやエンコーダ、アナログセンサを使用した装置で、「信号がフラつく」「誤検出する」「制御が不安定になる」といったトラブルの多くはノイズが原因です。
その対策として広く使われているのがデジタルフィルタです。
この記事では、センサーのデジタルフィルターの意味、仕組み、種類、設定時の注意点を現場向けにわかりやすく解説します。
デジタルフィルターとは?
デジタルフィルターとは、
センサーから入力される信号をソフトウェア処理で平滑化・遅延させ、ノイズ成分を除去する仕組み
です。
PLC、センサ本体、制御ユニット内で設定されることが一般的です。
なぜセンサにノイズが乗るのか?
現場では以下の要因でノイズが発生します。
- インバータ・サーボモータのスイッチング
- 溶接機・高周波機器
- 長距離配線
- グランド不良
- 誘導ノイズ・静電気
デジタルフィルタの基本的な仕組み
多くのデジタルフィルタは、以下の考え方で動作します。
- 一定時間同じ状態が続いたら「有効」と判断
- 短時間の変化は無視
これにより、瞬間的なノイズを除去できます。
代表的なデジタルフィルタの種類
① 時間遅延フィルタ
- ON/OFFが一定時間続いたら反映
- 近接センサ・リミットスイッチで多用
② 移動平均フィルタ
- 複数サンプルの平均を使用
- アナログセンサに多い
③ ローパスフィルタ
- 高周波成分を除去
- サーボ・エンコーダ信号で使用
デジタルフィルタのメリット
- 誤検出の防止
- 信号の安定化
- 制御の安定性向上
デジタルフィルタのデメリット
- 応答遅れが発生
- 高速検出には不向き
- 設定次第で見逃しが起きる
設定時の注意点
- 必要最小限のフィルタ時間にする
- 動作速度とのバランス
- 機械的振動との切り分け
ノイズ対策=フィルタだけ、ではない点が重要です。
ハード対策との使い分け
| 対策 | 内容 |
|---|---|
| シールド配線 | ノイズ侵入を防ぐ |
| アース改善 | 基準電位の安定 |
| デジタルフィルタ | 信号処理で除去 |
現場でよくある失敗例
- フィルタを強くしすぎて応答遅れ
- 機械振動をノイズと誤認
- 根本原因を放置
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まとめ
デジタルフィルタは、センサノイズ対策として非常に有効な手段です。
- 誤検出防止に有効
- 応答遅れとのバランスが重要
- ハード対策と併用が基本
正しい理解と設定が、安定した制御につながります。












