シリンダや回転軸の保護でよく使われる部品に、ダストシールとオイルシールがあります。
名前が似ているため混同されがちですが、両者は目的も構造も大きく異なります。
この記事では、ダストシールとオイルシールの役割の違い、構造、使用場所、選定時の注意点をわかりやすく解説します。
ダストシールとは?
ダストシールとは、
外部から侵入する粉塵・泥・切粉・水分などを防ぐためのシール部品
です。
主に異物侵入防止を目的として使用されます。
ダストシールの主な役割
- 粉塵・砂・切粉の侵入防止
- 摺動部の保護
- 内部シールの寿命延長
オイルシールとは?
オイルシールとは、
軸受部などから潤滑油やグリースが漏れ出すのを防ぐためのシール
です。
内部流体の漏れ防止が主目的となります。
オイルシールの主な役割
- 潤滑油・グリースの漏れ防止
- 内部圧力の保持
- 潤滑環境の維持
ダストシールとオイルシールの違い
| 項目 | ダストシール | オイルシール |
|---|---|---|
| 主目的 | 異物侵入防止 | 油・グリース漏れ防止 |
| 設置位置 | 外側 | 内側 |
| 接触圧 | 比較的低い | 比較的高い |
| 単体使用 | 可 | 可 |
| 併用 | 多くの装置で併用される | |
なぜ併用されることが多いのか?
ダストシールとオイルシールは、役割が補完関係にあります。
- ダストシール:異物を止める
- オイルシール:油を止める
ダストシールがないと、異物がオイルシールを早期摩耗させます。
使用例
① エアシリンダ
ロッド外側:ダストシール
内部側:オイルシール
② 回転軸(減速機・モータ)
外側にダストリップ付きオイルシールを使用
選定時の注意点
- 軸表面粗さ・硬度
- 摺動速度
- 使用温度
- 異物環境(粉塵・水)
よくあるトラブル
- ダストシールだけで油漏れを止めようとする
- オイルシールのみで粉塵環境に使用
- 摺動抵抗増大による発熱
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まとめ
ダストシールとオイルシールは、役割が明確に異なります。
- ダストシール:異物侵入防止
- オイルシール:油漏れ防止
- 多くの装置で併用が基本
用途と環境に合わせた正しい選定が、設備寿命を大きく左右します。












