サーボモータや位置決め装置で使われるエンコーダには、A相・B相に加えてZ相と呼ばれる信号があります。
このZ相は、装置の「基準位置」を決める上で非常に重要な役割を担います。
この記事では、エンコーダのZ相の意味、A相・B相との違い、原点復帰での使われ方、設定・トラブル時の注意点をわかりやすく解説します。
Z相とは?
Z相とは、エンコーダが1回転につき1パルスだけ出力する原点(基準)信号です。
インデックス信号、原点信号とも呼ばれます。
A相・B相との違い
| 信号 | 役割 |
|---|---|
| A相 | 位置検出用パルス |
| B相 | 回転方向判別 |
| Z相 | 原点位置の基準 |
A相・B相は連続パルス、Z相は1回転に1回のみ出力されます。
Z相はなぜ必要なのか?
インクリメンタルエンコーダは、電源投入時に現在位置がわかりません。
- どこが0位置かわからない
- 絶対位置が不明
Z相を使って原点復帰することで、位置の基準を確定させます。
原点復帰でのZ相の使われ方
一般的な原点復帰の流れです。
- 低速で原点方向へ移動
- リミットスイッチ検出
- Z相パルス検出
- その位置を原点として記憶
Z相の信号特性
- 幅が非常に狭い
- 高速回転では取りこぼし注意
- A相と同期関係あり
Z相を使う際の注意点
- 高速での原点復帰は避ける
- 配線ノイズ対策
- 論理レベルの確認(NPN/PNP)
- PLC・サーボ側設定確認
Z相が使えない場合の代替方法
- リミットスイッチ原点
- 近接センサによる原点検出
- アブソリュートエンコーダ採用
インクリメンタルとアブソリュートの違い
Z相が必要なのはインクリメンタル型です。
アブソリュート型は電源ON時から位置がわかります。
現場でよくあるトラブル
- 原点復帰が安定しない
- Z相が検出できない
- ノイズで誤検出
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まとめ
Z相は、インクリメンタルエンコーダにおける「原点を決めるための唯一の基準信号」です。
- 1回転に1パルス
- 原点復帰に不可欠
- 速度・ノイズ対策が重要
正しく理解することで、位置決めトラブルを大幅に減らせます。












