空圧機器を使用した装置では、「思ったより動きが遅い」「立ち上がりがもたつく」といった課題が頻繁に発生します。
その原因の多くが空圧の応答性です。
この記事では、空圧応答性の意味、応答が遅くなる原因、装置速度を向上させるための具体的な改善ポイントをわかりやすく解説します。
空圧の応答性とは?
空圧の応答性とは、
信号を出してから、シリンダやアクチュエータが実際に動き出すまでの速さ
を指します。
制御信号 → バルブ切換 → 圧力上昇 → シリンダ動作
この一連の流れが速いほど、応答性が良いと言えます。
空圧応答性が重要な理由
- 装置のタクトタイムに直結する
- 位置決め精度・同期性に影響
- 生産能力・スループットを左右
- 動作遅れによる不具合を防止
空圧の応答性を左右する主な要素
① 配管容積(エア容量)
配管が長い・太いほど、圧力が立ち上がるまで時間がかかります。
② バルブの流量能力(Cv値)
Cv値が小さいと、空気が十分に供給されず動作が遅くなります。
③ シリンダ径とストローク
大径・長ストロークほど必要空気量が増え、応答が遅くなります。
④ 供給圧力
圧力が低いと、立ち上がりが鈍くなります。
⑤ 排気抵抗
排気側が詰まると、復帰動作が遅れます。
応答性が悪いと起きるトラブル
- タクトタイム悪化
- 同期動作のズレ
- シリンダ停止位置のばらつき
- 制御不良・誤動作
空圧応答性を改善する方法
① 配管を短く・細くする
必要以上に長い配管は避けます。
② 大流量バルブを使用
Cv値に余裕を持たせます。
③ バルブをシリンダ近傍に設置
空気の移動距離を最小化。
④ クイックエキゾーストバルブの活用
排気時間を大幅に短縮できます。
⑤ 適正圧力の設定
低すぎる設定は応答低下の原因。
空圧と電動アクチュエータの応答性比較
| 項目 | 空圧 | 電動 |
|---|---|---|
| 初動の速さ | 速い | やや遅い |
| 停止精度 | 低い | 高い |
| 制御性 | 簡易 | 高精度 |
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まとめ
空圧の応答性は、装置の生産性と安定性に直結します。
- 配管・バルブ・圧力条件が応答を左右
- 空気容量を減らすことが最大の改善策
- タクト短縮には応答性の見直しが必須
空圧装置の高速化には、まず応答性の改善から着手しましょう。












