空圧・油圧・配管設計で頻繁に問題になるのが圧力降下(圧力損失)です。
圧力降下が大きいと、装置が本来の性能を発揮できず、速度低下・誤作動・エネルギーロスにつながります。
この記事では、圧力降下の意味、発生メカニズム、装置への影響、現場でできる対策をわかりやすく解説します。
圧力降下とは?
圧力降下とは、
流体が配管や機器を通過する際に、流路抵抗によって圧力が低下する現象
を指します。
入口側と出口側の圧力差が、その区間の圧力降下量です。
なぜ圧力降下(圧力損失)が発生するのか?
① 配管摩擦
流体と管壁の摩擦による損失。
② 流路の曲がり・絞り
エルボ、バルブ、継手による局所抵抗。
③ 流速の増加
流速が速いほど抵抗は大きくなります。
④ 流体粘度
粘度が高いほど圧力損失が増加します。
圧力降下(圧力損失)が大きいと起きるトラブル
- シリンダ速度の低下
- 必要推力・トルク不足
- バルブ誤作動
- エネルギー効率の悪化
- 発熱・油温上昇
圧力降下(圧力損失)が起きやすい箇所
- 長距離配管
- 細径配管
- フィルタ・ストレーナ
- 絞り弁・スロットル
- エルボ・ティー継手
圧力降下(圧力損失)の計算の考え方(概要)
圧力降下は、次の要素で決まります。
- 流量
- 配管内径
- 配管長さ
- 流体密度・粘度
- 抵抗係数
一般に、流量が2倍になると圧力降下は約4倍になります。
圧力降下を抑えるための対策
① 配管径を太くする
最も効果的な対策です。
② 配管を短く・直線的にする
不要な曲がりを減らします。
③ 大流量バルブの採用
Cv値に余裕を持たせます。
④ フィルタ管理
目詰まりは圧力損失の原因。
⑤ 適正流量設計
過剰流量は損失増大につながります。
空圧と油圧での違い
| 項目 | 空圧 | 油圧 |
|---|---|---|
| 影響の出方 | 速度低下 | 力・トルク低下 |
| 粘度影響 | 小 | 大 |
| 温度影響 | 中 | 大 |
関連記事
関連書籍
まとめ
圧力降下(圧力損失)は、配管・流路設計に必ず発生する損失です。
- 流量・配管径・流路形状が支配要因
- 過大な圧力降下は性能低下の原因
- 配管設計と保全で大きく改善できる
装置トラブルの多くは、圧力降下の見直しで解決できます。












