エアシリンダや油圧シリンダのトラブルで多いのが、ロッドの曲がりです。
一見すると動いているように見えても、内部ではシール摩耗や摺動抵抗増大が進行しているケースが少なくありません。
この記事では、ロッドの曲がりが発生する原因、症状、判断方法、再発防止策を現場目線でわかりやすく解説します。
ロッドの曲がりとは?
ロッドの曲がりとは、
シリンダロッドが軸方向から外れ、わずかに湾曲・変形してしまう状態
を指します。
目視では分かりにくく、トラブルが進行してから発覚することが多い不良です。
なぜロッドが曲がるのか?
① 偏荷重(横荷重)
シリンダは本来軸方向荷重専用です。
横荷重が加わるとロッドに曲げ応力が発生します。
② ストローク端での衝撃
クッション不足により、終端で大きな衝撃が発生。
③ 長ストローク・細径ロッド
座屈しやすい条件が揃うと曲がりが発生します。
④ 取付ミス・芯ズレ
取付面の平行度不良・芯出し不良が原因となります。
ロッドが曲がると起きる症状
- 動作が途中で引っ掛かる
- 摺動抵抗が増加する
- シールの異常摩耗・油漏れ
- 異音・振動の発生
- 最終的に動作不能
ロッド曲がりの確認方法
① ストローク全域での動作確認
一定速度でスムーズに動くかを確認。
② ロッド回転確認
ロッドを回転させた際の振れを確認。
③ 定盤・ダイヤルゲージ測定
精密確認には振れ測定が有効です。
許容できる曲がり量は?
一般的に、ロッド曲がりは原則NGです。
- わずかな曲がりでもシール寿命を大幅に低下
- 再使用は推奨されない
ロッド曲がりを防ぐ設計・使用上の対策
① ガイド機構の追加
外部ガイドで横荷重を逃がす。
② ロッド径アップ
座屈耐力を向上。
③ クッション調整
終端衝撃を低減。
④ 芯出し・平行度管理
取付精度を確保。
空圧シリンダと油圧シリンダの違い
| 項目 | 空圧 | 油圧 |
|---|---|---|
| 発生頻度 | 比較的多い | 荷重が大きく注意 |
| 影響 | 動作不良 | 重大破損 |
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まとめ
ロッドの曲がりは、シリンダトラブルの代表例です。
- 主因は横荷重・芯ズレ・衝撃
- 初期症状は動作抵抗や引っ掛かり
- 再発防止にはガイド設計が重要
動作に違和感を感じたら、早期点検を行いましょう。












