SSR(ソリッドステートリレー)は、接点を持たない電子リレーとして制御盤で広く使われています。
しかし現場トラブルで非常に多いのが発熱・焼損トラブルです。
この記事では、SSRがなぜ発熱するのか、熱設計が必要な理由、ヒートシンク選定や盤内設置時の注意点を現場目線で解説します。
SSRとは?(おさらい)
SSR(Solid State Relay)とは、
半導体素子でON/OFFを行う無接点リレー
です。
- 接点摩耗なし
- 高速応答
- 静音
といったメリットがありますが、必ず発熱します。
SSRが発熱する理由
SSR内部にはトライアックやMOSFETなどの半導体が使われています。
- ON時に電圧降下が発生
- 電流が流れると損失が熱になる
発熱量 ≒ 電圧降下 × 負荷電流
発熱を軽視するとどうなるか
- SSR内部温度上昇
- 定格電流以下でも破損
- 誤動作・短寿命化
- 最悪の場合、焼損・発煙
「定格以内だから大丈夫」は通用しません。
SSRの定格電流は「放熱条件込み」
カタログの定格電流は、
- 指定ヒートシンク使用
- 周囲温度25℃
などの条件付きです。
放熱条件が悪いと、実際に使える電流は大幅に下がります。
ヒートシンク(放熱板)の役割
ヒートシンクは、SSRで発生した熱を空気中に逃がすための部品です。
- 表面積を増やす
- 熱抵抗を下げる
ヒートシンク選定の考え方
- SSRの発熱量(W)
- 許容ジャンクション温度
- 周囲温度
- ヒートシンクの熱抵抗(℃/W)
メーカー指定品の使用が最も安全です。
盤内設置時の注意点
- 風通しの良い位置に設置
- 上下方向に放熱フィン
- インバータ等の発熱源から離す
- 盤内温度上昇を考慮
自然空冷と強制空冷
| 方式 | 特徴 |
|---|---|
| 自然空冷 | 簡単・静音だが放熱限界あり |
| 強制空冷 | ファン使用で放熱能力向上 |
SSRとメカリレーの発熱比較
- メカリレー:ON時の発熱は小
- SSR:常に発熱あり
高電流用途ではメカリレーの方が有利な場合もあります。
よくある現場トラブル
- ヒートシンク未使用
- 盤内密閉で高温
- 定格ギリギリ運転
- グリス未塗布
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まとめ
SSRは便利ですが、熱設計が不十分だと必ずトラブルになります。
- 発熱は構造上避けられない
- 定格電流=放熱条件込み
- ヒートシンクと盤内温度管理が重要
正しい熱設計が、SSRを安全・長寿命で使う最大のポイントです。












