ステッピングモータは「指令した分だけ正確に回る」モータとして、多くの装置で使用されています。
その性能をさらに高める技術がマイクロステップです。
この記事では、マイクロステップの意味、仕組み、フルステップとの違い、メリット・デメリット、実務での注意点をわかりやすく解説します。
マイクロステップとは?
マイクロステップとは、
ステッピングモータの1ステップをさらに細かく分割して駆動する制御方式
です。
通常のフルステップやハーフステップよりも、より滑らかな回転が可能になります。
なぜマイクロステップが使われるのか?
ステッピングモータは、ステップごとに「カクカク」動く特性があります。
- 低速時の振動・騒音
- 共振による脱調
- 微小位置決めの粗さ
これらを改善するために、マイクロステップが利用されます。
マイクロステップの仕組み
マイクロステップでは、モータコイルに流す電流を段階的に制御します。
- フルステップ:ON / OFF
- マイクロステップ:正弦波状に電流制御
これにより、磁界の向きを少しずつ変化させ、滑らかな回転を実現します。
フルステップ・ハーフステップとの違い
| 方式 | 特徴 |
|---|---|
| フルステップ | 高トルク・振動大 |
| ハーフステップ | 振動低減・トルク変動 |
| マイクロステップ | 滑らか・静音 |
マイクロステップの分解能
一般的な分割例:
- 1/4、1/8、1/16
- 1/32、1/64、1/128
分割数が大きいほど、滑らかになりますが制御負荷も増えます。
マイクロステップのメリット
- 低速時の振動低減
- 騒音低下
- 位置決めの滑らかさ向上
マイクロステップのデメリット
- 1ステップあたりのトルク低下
- 絶対位置精度は向上しない
- 高分割は制御負荷増大
よくある誤解
- 分解能=精度ではない
- 脱調は完全には防げない
実務での選定・設定ポイント
- 必要トルクを優先
- 振動対策目的で使用
- 過剰な分割は避ける
サーボモータとの違い
マイクロステップを使っても、ステッピングモータはオープンループ制御が基本です。
高精度・高信頼性が必要な場合はサーボモータを検討します。
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まとめ
マイクロステップは、ステッピングモータの振動・騒音を低減する有効な手法です。
- 滑らかな回転を実現
- トルク低下に注意
- 用途に応じた分割設定が重要
正しく使えば、ステッピングモータの弱点を大きく改善できます。












