フリクションクラッチとは、**摩擦力を利用して回転力を伝達・遮断する機械要素**です。
過負荷時に滑ることで装置を保護できるため、トルクリミタとしても広く使われています。
この記事では、フリクションクラッチの基本構造、動作原理、種類、現場での使いどころをわかりやすく解説します。
フリクションクラッチとは?
フリクションクラッチとは、
摩擦板同士を押し付けることで回転力を伝えるクラッチ方式
です。
設定トルクを超えると滑りが発生し、駆動系を保護します。
フリクションクラッチの基本構造
- 摩擦板(クラッチディスク)
- 押付けばね
- ハブ・ドラム
- 調整機構(ばね圧)
ばね力と摩擦係数によって伝達トルクが決まります。
動作原理(トルクリミタとしての働き)
- 通常運転:摩擦力でトルクを伝達
- 過負荷発生:摩擦面が滑る
- 過大トルクが下流へ伝わらない
これにより、ギア・軸・モータの破損を防止できます。
フリクションクラッチの主な種類
① 単板クラッチ
構造が簡単で小型装置向き。
② 多板クラッチ
大トルク対応・コンパクト。
③ 乾式クラッチ
摩擦係数が高いが摩耗しやすい。
④ 湿式クラッチ
冷却・寿命に優れるが効率はやや低下。
フリクションクラッチのメリット
- 過負荷保護が可能
- 構造がシンプル
- トルク設定が容易
- 衝撃を吸収できる
フリクションクラッチのデメリット
- 滑りによる発熱
- 摩耗部品の定期交換が必要
- トルク精度は高くない
どんな装置に使われる?
- 搬送装置
- 包装機
- 巻取り装置
- 印刷機
- 食品機械
トルクリミタとの違い
フリクションクラッチは、トルクリミタの一種です。
- クラッチ:接続・切離しも可能
- トルクリミタ:保護専用
選定・設定時の注意点
- 必要トルク+安全率で設定
- 発熱条件を考慮
- 摩耗によるトルク変化に注意
- 定期点検が必須
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まとめ
フリクションクラッチは、摩擦力を活用したシンプルで信頼性の高い過負荷保護機構です。
- 過負荷時に滑って装置を保護
- 衝撃吸収・トルク制御に有効
- 定期点検と適正設定が重要
トラブル防止の観点から、適切なクラッチ選定が欠かせません。












