設備改善・省エネツールの基礎知識|エネルギー削減と効率化のための考え方

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工場や設備現場では、エネルギーコストの高騰やCO₂削減の流れを受け、「設備改善」や「省エネ化」が重要なテーマとなっています。

本記事では、設備の効率向上やランニングコスト削減に役立つツール・システムを紹介し、現場での導入ポイントを解説します。



設備改善・省エネの基礎知識

設備改善とは、既存の機械・装置・ラインの稼働効率・消費エネルギー・寿命を見直し、ムダを削減する取り組みです。単なる修理や更新ではなく、データに基づいた改善が特徴です。

  • 動力ロスの削減(モータ、コンプレッサ、ポンプなど)
  • 熱エネルギーの再利用(排熱回収・ヒートポンプ)
  • 空調・照明の最適制御(センサー制御・IoT連携)
  • 予防保全との連携(MROデータ分析)

主な省エネ・改善ツールの種類

① 電力モニタリングシステム

設備ごとの電力使用量を可視化し、稼働率やピークカットを管理するツールです。近年はクラウド対応型も増加しています。

② インバータ・高効率モータ

モータやポンプをインバータ制御に切り替えることで、必要な出力に応じた最適運転を実現します。高効率モータ(IE3/IE4)への更新も有効です。

③ エア漏れ・配管診断ツール

圧縮空気の無駄な漏れを可視化・検知し、省エネ改善につなげます。超音波リークディテクタなどが代表的です。

④ 熱画像・温度監視システム

設備の熱ムラや断熱不良を検知し、冷暖房や熱処理ラインの改善に役立ちます。

⑤ データ収集・分析システム(IoTゲートウェイ)

設備データをクラウドに集約し、AIによる運転最適化・エネルギー分析を行うツールです。

導入のメリット

  • エネルギーコストの削減(電力・エア・蒸気)
  • 設備稼働率の向上
  • CO₂排出量の削減
  • データに基づく改善提案が可能に

導入ステップと注意点

  1. 現状把握:計測・データ取得
  2. 課題抽出:ムダ・ロスの特定
  3. 改善計画立案:優先度・投資効果の検討
  4. ツール導入・効果検証:PDCAを継続

代表的メーカー・システム例

メーカー 主な製品
キーエンス エネルギーモニタリングシステム
パナソニック エコパワーメータ・IoTセンサー
三菱電機 EcoMonitor、MELSEC連携
オムロン 電力監視ユニット KM-Nシリーズ
SMC エア漏れ検知・流量センサー
CKD 省エネバルブ・エアマネジメントユニット

購入・導入のポイント

まずは電力・エアなどの「見える化」から始め、改善効果が大きいラインから段階的に展開するのがおすすめです。中小規模の工場でも、低コストなクラウド連携型ツールで効果を得られます。

よくある質問(Q&A)

Q. どの設備から改善を始めるべきですか?
A. 消費エネルギーの大きいモータ・コンプレッサ・空調設備から着手するのが一般的です。
Q. 省エネ診断は無料でできますか?
A. 一部自治体や電力会社が無料の診断サービスを提供しています。まずは活用してデータを取ることが重要です。

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