ボルトには、半ねじや全ねじ、総ねじなどと、ネジ径や首下の長さは同じでも、ネジ部の長さが異なるボルトが存在します。
六角ボルトやキャップボルトを注文した場合に半ねじが良いか、全ねじが良いか聞かれたことはありませんか?
このページでは、ボルトの半ねじについて、全ねじや総ねじとの違いにについて解説します。
半ねじとは
半ねじとは、ボルトの首下部分の先端から半分ほどにネジが切ってあるモノのことを言います。
単純に首下長さの半分がネジになっているわけではなく、ネジ径に合わせてネジ部の長さが決まっています。
首下長さに伴うネジ部の長さ
半ねじのネジ部の長さは下記のように決まっています。
首下129mmまではネジ径×2+6、首下130~219mmはネジ径×2+12、首下220mm以上はネジ径×2+25となります。
例えば、M12×150mmの半ねじの場合、12×2+12=36mmとなり、首下150mmの内36mmにねじが切ってあるとわかります。
また、M10×25mmの場合、10×2+6=26mmとなるため、半ねじが存在せず、すべてが全ねじとなります。
半ねじの計算式
- 首下129mmまで・・・ネジ径×2+6
- 首下130~219mm・・・ネジ径×2+12
- 首下220mm以上・・・ネジ径×2+25
半ねじがなく全ねじとなるサイズ例
- M3・・・12mm以下
- M4・・・14mm以下
- M5・・・16mm以下
- M6・・・18mm以下
- M8・・・22mm以下
- M10・・・26mm以下(26mmの規格がないため、実質は25mm以下)
- M12・・・30mm以下
- M14・・・34mm以下(34mmの規格がないため、実質は30mm以下)
- M16・・・38mm以下(38mmの規格がないため、実質は35mm以下)
- M18・・・42mm以下(42mmの規格がないため、実質は40mm以下)
- M20・・・46mm以下(46mmの規格がないため、実質は45mm以下)
全ねじ(全ネジ)とは
ボルトでいう全ねじは、首下およびネジ部すべてに雄ねじが切ってあるタイプのボルトです。
全ねじボルトという場合は、ボルトのネジ部のことを指す場合と、ずん切りボルトのことを指す場合があるため、注意が必要です。
総ねじ(総ネジ)とは
総ねじとは、全ネジのことを指す言葉です。つまり、全ネジと総ネジは同じ言葉となります。
全ネジと総ネジの違い
全ネジと総ネジでは、言い方の違い以外に異なる点はありません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。半ネジのネジ部の長さの求め方はわかっていただけましたか?
これらの計算式がわかれば、全ネジが欲しい時に半ネジがあるかどうかを調べずに済みます。
頭の片隅にでも置いておいていただけると嬉しいです。