エアツールは、コンプレッサーの圧縮空気を利用して動作する工具群であり、整備・金属加工・塗装・清掃など、あらゆる作業現場で使用されています。
電動工具に比べて軽量・高トルク・耐久性に優れる点が魅力です。
本記事では、代表的なエアツールの種類・選び方・メンテナンス方法を総まとめします。
エアツールとは?
エアツール(空気工具)は、コンプレッサーから供給される圧縮空気を動力として動作する工具の総称です。
モーターを内蔵せず、熱や負荷に強いため、連続使用や高トルク作業に最適です。
主な特徴
- 軽量で取り回しが良い
- 電気を使わないため防爆環境にも対応
- モーター焼損の心配が少なく長寿命
代表的なエアツールの種類
| 分類 | ツール名 | 主な用途 |
|---|---|---|
| 締付け・分解 | エアインパクトレンチ/エアラチェットレンチ | ボルト・ナットの脱着 |
| 切削・研磨 | エアドリル・エアグラインダー | 穴あけ・バリ取り・仕上げ |
| 清掃・乾燥 | ブローガン・エアダスター | 切粉除去・ホコリ飛ばし |
| 補助用品 | ホース・カプラー/オイル・メンテナンス用品 | エア供給・潤滑管理 |
| セット構成 | エアツールセット | DIY・整備用スターターキット |
エアツールの選び方
① コンプレッサー能力に合わせる
使用するツールの空気消費量に対して、コンプレッサーの吐出量を1.2〜1.5倍にするのが目安です。エア圧は0.6〜0.7MPaが標準です。
② 用途に応じた差込角・トルクを確認
- 9.5sq(3/8インチ)…軽整備・内装作業向け
- 12.7sq(1/2インチ)…自動車整備・中トルク作業
- 19sq(3/4インチ)以上…トラック・大型機械
③ 軽量性・操作性
長時間作業では1kg以下の軽量モデルが扱いやすく、片手操作も容易です。トリガー感度や排気方向なども確認しましょう。
エアツールのメンテナンスと保管
① オイル管理
使用前に2〜3滴のエアツールオイルを注入し、空回しして内部に潤滑を行います。毎日または作業ごとに注油するのが理想です。
② ドレン排出
コンプレッサーのタンクやフィルター下部に溜まる水分(ドレン)は、使用後に必ず排出します。水分を放置すると錆や圧力低下の原因になります。
③ 保管環境
- 湿気を避けて乾燥した場所に保管
- ホースは折り曲げずに丸めて吊り下げる
- 長期保管時は内部にオイルを注入して防錆
おすすめのエアツールメーカー
- 日東工器: 高精度なカプラー・ブローガンで定番。
- 信濃機販: 軽量・高トルクのレンチ類で人気。
- 空研: 整備業界でのプロシェアが高い。
- アネスト岩田: 塗装・静音機器の分野で強み。
- トラスコ中山: コスパ重視のDIY・業務用ラインを網羅。
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まとめ
エアツールは、正しい機種選定と日常メンテナンスによって長く使える信頼性の高い工具です。
作業内容・エア圧・流量を理解し、用途に応じた構成で導入することで、整備・DIY・生産現場の作業効率を大幅に向上させられます。







