木材や金属の加工、組立、溶接、接着作業などで「材料をしっかり固定する」ために欠かせないのがクランプです。
作業の精度と安全性を高める基本工具として、DIYから工場まで幅広く使われています。
本記事では、クランプの種類・構造・使い方・選び方をわかりやすく解説します。
クランプとは?
クランプとは、材料を一時的に固定して位置を安定させるための工具です。
加工や接着中にズレを防止し、正確な位置決めを可能にします。
形状や締め付け方式によりさまざまな種類が存在します。
主な用途
- 木材や金属板の固定(穴あけ・切断・接着時)
- 溶接時の部材仮止め
- 作業台へのワーク固定
- 治具の製作や部品保持
クランプの代表的な種類
| 種類 | 特徴 | 主な用途 |
|---|---|---|
| F型クランプ(バークランプ) | スライド式で幅広い開口を確保できる。 | 木工・金属加工全般 |
| C型クランプ(シャコ万力) | 最も一般的なタイプ。高い保持力を持つ。 | 溶接・金属加工 |
| スプリングクランプ | ワンタッチで挟む簡易型。小物固定に便利。 | 軽作業・接着・仮止め |
| ハンドスクリュークランプ | 木製・樹脂製で角度調整が可能。 | 木工・家具製作 |
| トグルクランプ | レバー式で素早く固定・解除ができる。 | 治具・組立ライン・量産工程 |
| パイプクランプ | パイプの長さに応じて大きな材料も固定可能。 | 大型木工・建具作業 |
| アングルクランプ | 直角固定に便利。箱組み・フレーム組立に。 | DIY・建具・金属フレーム |
クランプの使い方とポイント
① 固定位置を決める
加工や接着の際にズレが発生しないよう、材料を正確な位置に合わせてから固定します。
② 締め付けは均等に
力をかけすぎると材料を傷めたり変形する恐れがあります。2本以上使う場合は、左右バランスをとるように締め付けましょう。
③ 接触部を保護する
木材や塗装面を傷つけないように、ゴムキャップやあて板を使用するのがおすすめです。
おすすめのクランプ
| 製品名 | 特徴 | 購入リンク |
|---|---|---|
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| TRUSCO F型クランプ | 堅牢で滑りにくいグリップ。多用途でコスパ抜群。 | Amazon| 楽天 |
| BESSEY パイプクランプ | 長尺材料をしっかり固定できるプロ仕様。大工・建具作業に最適。 | Amazon| 楽天 |
| H&H C型クランプ | 頑丈な鋳鉄製で強力固定が可能。金属加工・溶接用におすすめ。 | Amazon| 楽天 |
クランプ使用時の注意点
- 金属部に油や水分が付着したままだと滑りやすくなる。
- 締め過ぎによる材料変形・破損に注意。
- 溶接時は耐熱クランプを使用し、焼け跡・溶着を防止。
- 使用後はスクリュー部を軽くグリスアップして保管。
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まとめ
クランプは「手を離しても安全に固定できる」頼れる補助工具です。作業の精度を高め、ケガやミスの防止にもつながります。
用途に応じてF型・C型・トグルなどを使い分け、適正な力で固定することで、効率的で安全な作業環境を実現しましょう。












