電動ドリルやインパクトドライバーで使う「ビット」や「ドリル刃」には、六角軸と丸軸の2種類があります。
見た目は似ていますが、対応する工具や固定方法が異なり、作業効率や安全性に大きく影響します。
本記事では、六角軸と丸軸の構造的な違い、適した工具、選び方のポイントをわかりやすく解説します。
六角軸と丸軸の違いとは?
ドリルビットの「軸」は、電動工具のチャック部分に固定される部分です。
軸の形状によって、固定方法やトルク伝達性能が異なります。
六角軸(ヘックスシャンク)
- 6角形に加工された軸で、滑りにくく確実に回転を伝える。
- 代表的なサイズは6.35mm(1/4インチ)。
- インパクトドライバーや電動ドライバーに多く採用。
- ワンタッチで着脱できる「クイックチャック式」に対応。
メリット: 高トルクでも空転しにくく、素早い着脱が可能。
デメリット: チャックサイズが合わないとドリルドライバーでは使えない。
丸軸(ラウンドシャンク)
- 円形の軸で、チャックの3爪で締め付けて固定するタイプ。
- ボール盤・ドリルドライバーなどに多い。
- 軸径はφ6〜φ13mmなどサイズが豊富。
メリット: 高い回転精度でブレが少なく、金属加工やボール盤に最適。
デメリット: 高トルク時に空転(スリップ)しやすい。
適合する工具の例
| 工具タイプ | 対応軸 | 特徴 |
|---|---|---|
| インパクトドライバー | 六角軸(6.35mm) | ワンタッチ装着、衝撃対応。 |
| 電動ドリルドライバー | 六角軸/丸軸両方可 | チャックで固定するため互換性が広い。 |
| ボール盤 | 丸軸 | 芯ブレが少なく、正確な穴あけに適する。 |
選び方のポイント
- 使用する工具に合わせる: インパクトなら六角軸、ボール盤なら丸軸。
- 着脱頻度: 頻繁に交換するなら六角軸のクイックチャックタイプが便利。
- 用途: 精密・垂直穴あけなら丸軸、スピーディな作業なら六角軸。
- 互換性: 六角軸でも「対応チャック径」を必ず確認。
六角軸・丸軸それぞれの向いている作業
- 六角軸: ねじ締め、木工下穴あけ、DIY、屋外作業。
- 丸軸: 金属加工、精密穴あけ、ボール盤での使用。
おすすめのビット/ドリル例
| 製品名 | 特徴 | 購入リンク |
|---|---|---|
| マキタ 六角軸ドリルビットセット D-46202(13本組) | 木工・樹脂対応。インパクト・電動両対応で汎用性が高い。 | Amazon| 楽天 |
| HiKOKI 丸軸鉄工ドリルセット 0037-3123(13本組) | 高速度鋼製で金属穴あけに強い。ボール盤・電動ドリルに最適。 | Amazon| 楽天 |
よくある質問(Q&A)
- Q. 六角軸ビットはすべてインパクトで使えますか?
- A. 原則使用できますが、「衝撃対応」と明記されている製品を選ぶと安全です。
- Q. 丸軸ビットをインパクトに装着できますか?
- A. できません。チャック形状が異なるため、専用アダプタが必要です。
- Q. チャックが緩みやすいときの対処法は?
- A. チャック内部や軸に汚れ・油分がないか確認し、均等に締め込んでください。
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まとめ
六角軸と丸軸は「工具の特性」によって使い分けが必要です。DIYなどの汎用作業には六角軸、精度や安定性を求める加工には丸軸が適しています。用途と工具に合わせた選択が、安全で効率の良い作業につながります。







