インパクトレンチ用ソケットの選び方|差込角・トルク対応早見表

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インパクトレンチでボルト・ナットを確実に締緩するには、専用のインパクトソケットが必須です。

差込角(sq)やサイズ、材質、ピン穴の有無などを誤ると、ソケット破損やボルト損傷、思わぬ事故につながります。

本記事では、作業内容に合ったソケットの選び方と、差込角ごとのトルク目安をわかりやすい早見表で解説します。



インパクトソケットと手工具用ソケットの違い

  • 材質・熱処理: インパクトはクロムモリブデン鋼(Cr-Mo)が主流。衝撃に強く、欠けにくい。
  • 外観: 黒いリン酸塩皮膜などマット仕上げが多い(手工具はクロムメッキが多い)。
  • 固定方式: ピン+Oリングでロック可能なピン穴付きが基本。抜け・飛び防止。
  • 使用可否: 手工具用(Cr-V)をインパクトでは使用不可。破損・飛散の危険。

差込角(sq)と適用シーン

差込角はレンチ側のドライブサイズ(四角部)。作業トルクとボルトサイズで選びます。

差込角 表記 想定トルク帯(目安) 主な用途
9.5sq 3/8″ 〜120 N·m 軽整備、内装、二輪、小径ボルト
12.7sq 1/2″ 〜300 N·m 自動車一般整備、建築金具、M10〜M16
19.0sq 3/4″ 〜1000 N·m トラック・産機、大径ボルト、ホイールナット大量作業
25.4sq 1″ 1000 N·m超 重整備、プラント、橋梁・土木

※トルク帯はあくまで一般目安。必ず工具メーカーの許容トルク・適合を確認してください。

サイズ・形状の選び方

  1. 対辺サイズ: ボルト/ナットの対辺(例:12、14、17、19、21、22、24mm)。自動車は17/19/21mmが頻出。
  2. 長さ: スタンダードディープ。スタッドボルトやナットが深い位置はディープ。
  3. 薄肉タイプ: ホイールや狭所でソケット外径制約がある場合に有効(強度とのトレードオフに注意)。
  4. ピン穴・Oリング: 高所・量産現場は必須。脱落防止で安全性向上。
  5. 六角(6pt)/十二角(12pt): 衝撃用途はカムアウトに強い六角が基本。

用途別のおすすめ構成例

  • 自動車整備(乗用車): 12.7sq/六角/17・19・21mm+ディープ21mm、薄肉ホイール用1本。
  • 二輪・小型機械: 9.5sq/六角/8〜14mmのセット。延長バー(75〜150mm)を併用。
  • トラック・産機: 19.0sq/六角/24・27・30・32mm中心。ピン+Oリング必須。

アクセサリと注意点

  • エクステンション棒: 延長は許容トルク低下のため、必要最小限。衝撃対応品を使用。
  • ユニバーサルジョイント: 角度を付けるとトルク伝達が低下。高トルクでは避ける。
  • アダプタ: 12.7→9.5などの変換は降格運用が基本。過大トルク厳禁。
  • 校正&安全: トルク管理はトルクレンチで最終締め。保護具(ゴーグル・手袋)着用。



差込角・ボルトサイズの早見表(目安)

ボルト呼び 対辺サイズ例 推奨差込角(目安)
M6〜M8 10〜13mm 9.5sq(軽作業)
M10〜M14 14〜22mm 12.7sq(汎用)
M16〜M20 24〜30mm 19.0sq(高トルク)
M22以上 32mm以上 25.4sq(超高トルク)

※実使用はボルト強度区分・締結条件・工具仕様を必ず確認。

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よくある質問(Q&A)

Q. 手工具用ソケットを低トルクで使うのもダメ?
A. 非推奨です。衝撃で割れて飛散する危険があり、低トルクでも事故につながります。
Q. アダプタで差込角を変えても良い?
A. 可能ですが許容トルクは低下します。高トルク作業では同一差込角のソケットを使用してください。
Q. ホイールナットの本締めは?
A. 規定トルクでトルクレンチを使用して最終締めを行ってください。

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まとめ

インパクトソケットは差込角・サイズ・形状・固定方式の4点を揃えるのが基本です。

作業トルクと対象ボルトから適正な差込角を選び、六角形状・ディープ/薄肉など現場条件に合せて組み合わせることで、安全かつ効率的な締結作業が実現します。

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