ボルトやナットを回す際にレンチやインパクトと組み合わせて使うのがソケットです。
見た目はどれも似ていますが、差込角・形状・材質によって用途や耐久性が大きく異なります。
この記事では、整備やDIYで失敗しないためのソケット選びのポイントを詳しく解説します。
ソケットとは?
ソケットは、ラチェットハンドルやインパクトレンチなどの先端に取り付け、ボルト・ナットを効率的に締め緩めするための交換式ヘッドです。
主な用途
- 自動車やバイクの整備(ホイール、エンジンまわり)
- 機械・設備のメンテナンス
- 建築・配管などのボルト組立
差込角サイズの選び方
ソケットを選ぶ際に最も重要なのが差込角(スクエアドライブ)です。
差込角はレンチとの互換性を決める基準で、トルクの強さや作業性にも直結します。
| 差込角サイズ | 主な用途 | 代表工具 |
|---|---|---|
| 6.35mm(1/4インチ) | 軽作業・電子機器・内装作業 | ミニラチェット・電動ドライバー |
| 9.5mm(3/8インチ) | 軽自動車・バイク整備など汎用的 | 小型ラチェット・インパクトドライバー |
| 12.7mm(1/2インチ) | 自動車・産業機械・一般整備 | 標準ラチェット・インパクトレンチ |
| 19mm(3/4インチ)以上 | トラック・大型機械・高トルク作業 | 大型インパクトレンチ |
ソケットの形状タイプ
ソケットは作業スペースやボルト形状に応じて多様な形があります。
代表的な種類を下表にまとめます。
| 種類 | 特徴 | 用途 |
|---|---|---|
| スタンダードソケット | 最も一般的。汎用性が高い。 | 整備全般 |
| ディープソケット | 長ボルトやナットの深い箇所に対応。 | 足回り・エンジンまわり |
| ユニバーサルソケット | ジョイント内蔵で斜め方向からの作業が可能。 | 狭所作業 |
| スパークプラグソケット | 内部にゴムクッション入りでプラグを保護。 | エンジン整備 |
| インパクトソケット | 厚肉・黒仕上げ。打撃に強く割れにくい。 | インパクトレンチ専用 |
素材による違い
| 素材 | 特徴 | おすすめ用途 |
|---|---|---|
| クロムバナジウム鋼(Cr-V) | 一般的な強度と耐摩耗性を持つ。 | 手工具・軽整備 |
| クロムモリブデン鋼(Cr-Mo) | 打撃に強く、インパクト対応。 | 電動・エアインパクトレンチ |
| ステンレス鋼 | 錆びにくく、食品・医療・屋外設備に向く。 | 衛生・屋外環境 |
おすすめのソケットセット
| 製品名 | 特徴 | 購入リンク |
|---|---|---|
| KTC ソケットレンチセット TB3L10 | 9.5mm差込・標準〜ディープソケットを網羅。整備士定番。 | Amazon| 楽天 |
| TONE インパクトソケットセット 4NV-12 | インパクト対応Cr-Mo素材。自動車整備に最適。 | Amazon| 楽天 |
| SK11 ディープソケットセット SDS-310M | 手締め・電動兼用。コスパの高いDIY向け。 | Amazon| 楽天 |
ソケット選びのポイントまとめ
- 差込角は工具と合わせる(例:インパクト→12.7mm)
- 深さ・形状は作業スペースで選ぶ
- 電動・エア工具にはインパクト対応を使う
- サイズ刻印が読みやすいモデルは現場で便利
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まとめ
ソケットは「差込角」「深さ」「素材」で作業効率と安全性が変わります。
特に電動・エア工具を使用する場合は、必ずインパクト対応ソケットを選ぶことが重要です。
自分の作業スタイルに合ったソケットを選び、確実でスムーズな締め付けを実現しましょう。












