配管工事や設備メンテナンスでは、切断・バリ取り・曲げなどの工程を正確かつ効率的に行うことが求められます。
そのために欠かせないのがパイプカッター・チューブベンダー・リーマーといった基本工具の連携活用です。
この記事では、これらの工具を組み合わせて効率的に使う手順とポイントを解説します。
配管加工に必要な3つの基本工具
配管の施工品質を左右するのは、切断・整形・仕上げの3工程です。
それぞれの工程に専用工具を使うことで、作業効率と精度が大きく向上します。
① パイプカッター(Pipe Cutter)
パイプを垂直にきれいに切断する工具。
回転式カッター刃で徐々に締め付けながら切断するため、歪みのない仕上がりが得られます。
② リーマー(Reamer)
切断後に発生する内外バリを除去する工具。
滑らかな面に仕上げることで、流体抵抗の低減やフレア加工の精度向上につながります。
③ チューブベンダー(Tube Bender)
パイプを潰さずに正確な角度で曲げる工具。
空調・水道・機械配管など、限られたスペースでの施工に必須です。
作業工程の正しい順序
配管加工では、作業順序を誤ると精度が落ちたり、再加工が必要になることがあります。
以下の順で行うのが基本です。
- パイプをカット:パイプカッターで必要な長さに切断。
- バリ取り:リーマーで内外面のバリを除去し、端面を整える。
- 曲げ加工:チューブベンダーで指定角度に曲げる。
- フレア加工・ねじ接続など仕上げ:必要に応じて接続加工を実施。
各工程のポイント
① パイプの切断ポイント
- 回転数を一定に保ち、締め込みすぎずに少しずつカット。
- 切断面が斜めにならないよう、カッターを水平に保持。
- カッター刃の摩耗は早めに交換。
② バリ取りのポイント
- 内外のバリを確実に除去し、フレア加工前の密着性を高める。
- 金属粉は配管内部に残さないよう、エアブローで清掃。
③ 曲げ加工のポイント
- パイプ径に合ったベンダーを使用。
- 曲げ位置を正確にマーキングしてから作業。
- 90°以上の曲げは反発を考慮してやや深めに加工。
おすすめの基本工具セット
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効率的に作業するためのポイント
- 作業台やパイプバイスで確実に固定してから作業。
- 切断〜仕上げを1工程ごとに確認し、再加工を防ぐ。
- 工具を同一メーカーで揃えると互換性が高く効率的。
- 定期的な刃・ローラーのメンテナンスで仕上がり精度を維持。
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まとめ
パイプカッター・ベンダー・リーマーは、配管加工の「切る・整える・曲げる」を支える三種の神器です。
工程を正しい順序で行うことで、作業効率が向上し、仕上がりの美しさと施工品質も安定します。
一連の工具を揃えておくことで、現場対応力も格段にアップします。












