パイプの切断・ねじ切り・フレア加工などを行う際、材料をしっかり固定するために使うのがパイプバイス(パイプ万力)です。
また、バイスを設置して安定した作業環境を作るためのスタンド(バイス台)も重要です。
この記事では、パイプバイス・スタンドの種類、使い方、選び方を解説します。
パイプバイスとは?
パイプバイスは、円形のパイプやチューブをしっかり固定して作業を安定させるための固定工具です。
特に配管工事や設備加工の現場では、切断・ねじ切り・溶接などの前工程で欠かせません。
主な用途
- パイプの切断(パイプカッター使用時)
- ねじ切り(ダイス作業時)の固定
- フレア・リーマー・曲げ加工の補助
- 配管の検査・接続作業時の保持
パイプバイスの種類
| 種類 | 特徴 | 主な用途 |
|---|---|---|
| チェーンバイス | チェーンで円形パイプを締め付けて固定。大型管対応。 | 工場・配管工事 |
| トップスクリューバイス | 上からハンドルで押し込むタイプ。中径管向け。 | 設備・建築現場 |
| サイドスクリューバイス | 横から締め付けるタイプ。小型で軽量。 | 出張・屋内工事 |
| クランプ式バイス | 机や作業台に固定して使用。軽作業向け。 | DIY・軽配管加工 |
バイススタンド(台)の役割
パイプバイスは単体では安定しないため、専用スタンドに取り付けて使用するのが基本です。
スタンドには脚部が広がる三脚タイプと、軽量な折りたたみ式があります。
| タイプ | 特徴 | 用途 |
|---|---|---|
| 三脚式スタンド | 安定性が高く、重量管の作業にも対応。 | 屋外・現場作業 |
| 折りたたみ式スタンド | 軽量で持ち運びしやすい。 | 出張・室内作業 |
| テーブル固定式 | 作業台にボルト固定して使用。 | 工場・恒常設置 |
おすすめのパイプバイス・スタンド
| 製品名 | 特徴 | 購入リンク |
|---|---|---|
| REX チェーンバイス CV100 | 中〜大径管まで対応。安定した保持力でプロ定番。 | Amazon| 楽天 |
| RIDGID パイプバイス 460-6 | 三脚式スタンド一体型。安定性抜群のプロ用モデル。 | Amazon| 楽天 |
| SK11 サイドスクリューバイス SV-100 | 軽量でコンパクト。DIY・小径配管作業に最適。 | Amazon| 楽天 |
| TOP工業 折りたたみスタンド PV-ST | 現場向けの軽量スタンド。持ち運びやすく安定感も高い。 | Amazon| 楽天 |
パイプバイスの使い方
① スタンドを設置
地面が平らで安定した場所にスタンドを立てます。
三脚式の場合は脚をしっかり開き、滑り防止ゴムが密着しているか確認します。
② パイプをセット
バイスの歯にパイプを挟み、固定位置を決めます。
加工部が中央にくるように位置調整を行います。
③ 締め付けて固定
ハンドルを回してしっかり締め込みます。
滑りやすい素材のパイプは、布やゴムシートを挟むと傷を防げます。
④ 作業を実施
パイプカッターやダイスなどの工具で切断・加工を行います。
作業中にパイプが動かないか、定期的に確認します。
メンテナンスと注意点
- 歯部の摩耗は保持力低下につながるため、定期的に点検・交換。
- 油や粉塵が付着した状態で使うと滑りやすいので清掃必須。
- 長期間使用しない場合は、スクリュー部に防錆油を塗布。
- 大型パイプを扱うときは必ず補助者をつける。
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まとめ
パイプバイスとスタンドは、配管作業の精度と安全性を高めるための基本工具です。
確実な固定ができれば、切断・ねじ切り・溶接などの加工精度が格段に向上します。
用途に応じたバイスとスタンドを選び、安定した作業環境を整えることが施工品質の向上につながります。












