トルクレンチは、ボルトやナットを「決められた力(トルク)」で締め付けるための工具です。
過剰な締め付けによる破損や、緩みの発生を防ぐために、自動車整備や機械組立、設備点検などで必須のツールです。
この記事では、トルクレンチの基本構造・使い方・校正方法・おすすめモデルを詳しく解説します。
トルクレンチとは?
トルクレンチは、設定したトルク値に達すると「カチッ」と音や感触で知らせ、締めすぎを防止するレンチです。
自動車・バイクのホイールナットや、産業設備のボルト締結などに広く使用されます。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 目的 | 適正トルクで締めることで破損・ゆるみを防ぐ |
| 主な構造 | 内部スプリングによるトルク検出(クリック式が主流) |
| 代表的なタイプ | クリック式・プレセット式・デジタル式・ビーム式 |
トルクレンチの種類
- クリック式:設定トルクに達すると「カチッ」と音で知らせる定番タイプ。
- プレセット式:事前設定値を固定して繰り返し使用できるタイプ。
- デジタル式:LCD表示で高精度に管理可能。記録・アラート機能付き。
- ビーム式:針のたわみでトルクを確認。構造が簡単で耐久性が高い。
正しい使い方
① トルク値を設定
グリップ部のスケールを回して、指定トルク(例:80N・m)に合わせます。
整備書やメーカー仕様書に従って値を確認しましょう。
② ソケットを装着
対応する差込角(例:3/8インチ=9.5mm)に合ったソケットを装着します。
ボルトサイズに適合することを必ず確認してください。
③ 垂直に保持して締め付け
ボルト軸に対して垂直に当て、一定のスピードで回します。
「カチッ」と音が鳴った時点でトルクに達しているので、それ以上締めないようにします。
④ 使用後は必ず最小値に戻す
内部スプリングの劣化を防ぐため、保管時はトルク値を最小位置に戻しておきましょう。
トルクレンチの校正方法
長期間使用すると内部スプリングが劣化し、トルク精度がずれていきます。
安全・正確な締付けのために、定期的な校正(トルク確認)が重要です。
① 校正周期の目安
- 半年〜1年ごと、または5,000回使用ごとに実施。
- 整備業務など高頻度使用なら3〜6か月が推奨。
② 校正方法の種類
- トルクテスターによる確認:校正機器で設定トルクとの差を測定。
- 専門業者への依頼:KTC・TONE・トーニチなどメーカーで有償校正が可能。
③ 自己点検の目安
「クリック音が弱い」「締付け感が変わった」など違和感を感じたら、使用を中止して校正を依頼しましょう。
おすすめのトルクレンチ
| 製品名 | 特徴 | 購入リンク |
|---|---|---|
| KTC GEK085-R3 デジラチェ(デジタルトルクレンチ) | デジタル表示+音・光・振動でトルク到達を通知。高精度仕様。 | Amazon| 楽天 |
| 東日製作所 QL100N トルクレンチ | 信頼の日本製。クリック式の定番モデル。 | Amazon| 楽天 |
| TONE T3MN100N プレセット型トルクレンチ | 整備現場で人気。トルク調整不要の高耐久設計。 | Amazon| 楽天 |
トルク管理の重要性
- 締めすぎ → ボルトの伸び・破断の原因
- 締め不足 → ゆるみ・脱落・振動トラブル発生
- 正確なトルク管理で安全性・信頼性を確保
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まとめ
トルクレンチは、適正トルクで安全かつ正確に締め付けるための必須工具です。
用途に応じたタイプを選び、定期的な校正と正しい保管を行うことで、常に高精度な作業を維持できます。
DIY・整備・設備保全を問わず、「締めすぎない」「緩まない」安心作業の基本はトルク管理から始まります。












