アクチュエータの定位とは?無信号時の動作をわかりやすく解説
空圧・油圧・電動アクチュエータを使用した装置設計や保全において、必ず理解しておくべき概念が定位(フェイルセーフポジション)です。
制御信号が失われたとき、アクチュエータが「どの位置で止まるか」は、安全性・設備保護に直結します。
この記事では、アクチュエータの定位の意味、必要性、代表的な定位パターン、設計・保全時の注意点をわかりやすく解説します。
定位とは?
アクチュエータの定位とは、
制御信号や電源、圧力が失われたときに、アクチュエータが自然に移動・停止する安全側の位置
を指します。
「フェイルセーフ位置」「安全停止位置」とも呼ばれます。
なぜ定位が重要なのか?
定位を考慮しない設計では、以下のリスクが発生します。
- 挟まれ・衝突などの人身事故
- ワーク破損・装置破壊
- 設備の暴走
- 非常停止時の二次災害
代表的な定位パターン
① 伸び側定位
- 無信号でロッドが伸びる
- 扉を閉じる、遮断する用途
② 縮み側定位
- 無信号でロッドが戻る
- 退避・開放用途
③ 中立停止(保持)
- その場で停止
- 油圧・電動で多い
空圧アクチュエータの定位
- 単動シリンダ:ばね方向が定位
- 複動シリンダ:弁構成で決定
5ポート弁・3ポート弁の使い方で定位が変わります。
油圧アクチュエータの定位
- 基本は中立保持
- チェック弁・ロック弁で位置保持
- 背圧の影響に注意
電動アクチュエータの定位
- ブレーキ付きモータで保持
- 無電源で自由落下の危険あり
- 非常停止時の挙動確認が必須
設計時の重要ポイント
- 「安全側」がどちらか明確にする
- 非常停止・停電を想定
- 実機での動作確認
- ISO・安全規格への配慮
保全・点検時の注意点
- 定位方向の誤認識
- ばね劣化による定位ズレ
- バルブ内部リーク
- 定期的な非常停止試験
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まとめ
アクチュエータの定位は、装置安全を左右する重要な設計要素です。
- 無信号時の動作を必ず想定
- 安全側の位置を明確化
- 設計・保全の両面で確認
「止まる位置」まで含めて、アクチュエータ設計です。












