フレーム精度とは?平面度・直角度の意味をわかりやすく解説

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フレーム精度とは、装置や機械の土台となる「フレーム」が、設計どおりの形状・寸法で作られているかを示す指標です。

特に重要なのが平面度(Flatness)直角度(Squareness)で、これらが乱れると装置精度・寿命・振動特性に大きく影響します。

この記事では、フレーム精度の基礎、平面度と直角度の意味、測定方法、現場での注意点をわかりやすく解説します。



フレーム精度とは?

フレーム精度とは、装置の基礎となる構造体(フレーム)が、所定の精度で加工・組立られているかを示す総合的な指標です。

精度項目:

  • 平面度(Flatness)
  • 直角度(Squareness)
  • 平行度(Parallelism)
  • 位置度(Positioning accuracy)
  • ねじれ(Twist)

組立精度の基準となるため、工作機械・産業ロボット・搬送装置などあらゆる設備で重要です。

平面度とは?

平面度(Flatness)は、1つの面がどれだけ平らになっているかを示す指標です。

定義:

同一平面上での最大高さ差(凹凸)

例:

平面度 0.1mm → 面内の高低差が0.1mm以内

平面度が不足すると:

  • フレームの捻り(Twist)が発生
  • 装置の振動増大
  • ガイドレール・ベアリングの寿命低下
  • ロボット位置精度の悪化

直角度とは?

直角度(Squareness)は、2つの面や軸がどれだけ直角になっているかの指標です。

定義:

基準線(面)に対する左右方向のズレ量

直角度が乱れると:

  • XYステージなどでガタつきが発生
  • ロボットの直進性が悪化
  • 搬送・加工精度が低下
  • 部品摩耗の加速

平面度・直角度の測定方法

① ダイヤルゲージ+定盤測定

簡易的で一般的な方法。

シンプルな装置フレームの確認に最適。

② レーザー測定器(レーザートラッカー)

広いフレームの3D測定に適する。精度が高く、工場設備に向く。

③ ストレートエッジ・スクエア(直角定規)

直角度・平面度の手軽な確認に使用。

④ 3D測定機(CMM)

高精度装置のフレーム測定に最適。

フレーム精度が悪いと何が起こる?

  • ガイドレールが歪んで摩耗
  • ロボットの位置精度が低下
  • 振動・異音の発生
  • ステージ走行が引っかかる
  • ねじ締結部に無理な力がかかり緩みやすい

フレーム精度を確保するポイント

① 組立前の基準面確認

基準面(レベルベース)が狂っていると全体が崩れる。

② ボルト締結順序の管理

締付け順序が悪いと歪みが生じる。

③ 固定後の再測定

機器搭載後に必ず精度が変わるため、再測定が必須。

④ ガイドレール取り付けは慎重に

平面度が悪いとレール寿命が極端に短くなる。



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まとめ

フレーム精度は、装置全体の精度・寿命・安定性を左右する重要な要素です。

  • 平面度=面の凹凸差
  • 直角度=面や軸の直角性
  • 測定はダイヤルゲージ・レーザー・3D測定機で確認
  • 組立手順や締付け管理が精度確保の鍵

精度の良いフレームは、装置全体の品質・安定性・生産性を大きく向上させます。



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