インパクトドライバーは、打撃機構を備えた電動ドライバーで、高トルクを必要とするねじ締めやボルト作業に欠かせないツールです。
木工・金属加工・整備・建築現場まで幅広く使われており、電動工具の中でも特に人気があります。
この記事では、インパクトドライバーの仕組み、使い方、選び方のポイントを詳しく解説します。
インパクトドライバーとは？
モーターの回転力に加えて打撃（インパクト）を加えることで、強力な締付けを実現する電動工具です。
通常のドリルドライバーでは締め付けが難しい太ねじや長ねじ、硬質材へのねじ込みにも対応します。
主な用途
- 木材・金属のねじ締め作業
- ボルト・ナットの締緩
- 車・バイクの軽整備（ホイール交換など）
- 建築・配管・電気設備の組立て作業
構造と仕組み
モーターの回転を打撃ユニットで分割し、トルクを一瞬的に伝える構造です。
これにより、ねじ頭を潰しにくく、強力かつ安定した締付けが可能になります。
- モーター：回転力を発生
- アンビル：ビットを打撃で回転させる
- トリガー：回転数を調整
- 正逆転スイッチ：締め／緩めを切り替え
インパクトドライバーとドリルドライバーの違い
| 項目 | インパクトドライバー | ドリルドライバー |
|---|---|---|
| 締付け力 | 非常に強い（最大200N・m超） | 中程度（約30N・m前後） |
| 振動・音 | 打撃音が大きい | 静音でスムーズ |
| 用途 | 建築・整備・大型ねじ | 軽作業・家具組立て |
| 穴あけ性能 | 木材中心（鉄は非推奨） | 穴あけも対応 |
基本的な使い方
① ビットを装着する
六角軸（6.35mm）のビットをチャックに差し込み、カチッと音がするまで押し込みます。
② 回転方向を確認
正転（締付け）・逆転（緩め）をスイッチで切り替えます。
③ トリガー操作
トリガーを軽く引いて回転数を調整します。
力任せに押し込むとビットが折れたりねじ頭が潰れやすくなるため注意しましょう。
④ 締付け時のコツ
- 本体を垂直に当てる。
- 長ねじは途中で休ませて冷却。
- ナット作業ではソケットビットを使用。
選び方のポイント
| 項目 | ポイント | 目安 |
|---|---|---|
| トルク（締付け力） | 用途に応じて選ぶ最重要項目。 | DIY：100N・m前後／プロ：150〜200N・m |
| 電圧 | パワーと連続使用時間に影響。 | DIY：10.8〜14.4V／業務：18V |
| 回転数・打撃数 | 締付けスピードを決める。 | 約3000rpm／3500ipm以上が目安 |
| 重量 | 1.0〜1.5kgが扱いやすい。 | 軽量モデルは長時間作業に◎ |
おすすめのインパクトドライバー
| 製品名 | 特徴 | 購入リンク |
|---|---|---|
| マキタ TD173DRGX | 最新18Vモデル。高トルク＋低振動設計でプロ仕様。 | Amazon｜ 楽天 |
| ハイコーキ WH36DC | 36Vマルチボルト対応。トルク210N・mで業界最高クラス。 | Amazon｜ 楽天 |
| ボッシュ GDR18V-200C | Bluetooth連携可能。打撃モード切替で初心者にも扱いやすい。 | Amazon｜ 楽天 |
作業効率を上げる便利アクセサリー
- ソケットビット：六角ボルトやナット締めに。
- マグネットホルダー：ねじ落下を防止。
- ロングビットセット：狭所での作業に便利。
関連記事（まとめ）
- 電動ドリル・ドライバーの使い方と選び方｜穴あけ・締付けの基本ツール
- インパクトドライバーの選び方｜締付け力とバッテリー容量の関係
- インパクトドライバーの基礎知識とメーカー比較
- インパクトドライバーの基礎知識とおすすめメーカーまとめ
まとめ
インパクトドライバーは、高トルクで効率的なねじ締めを可能にする強力なツールです。
作業内容に合わせてトルクや電圧を選び、適切なビットを使用することで、ねじ頭の破損や空転を防げます。
DIYユーザーにもプロにもおすすめの、最も汎用性の高い電動工具のひとつです。
